パイルの形状にフィールドを3分割したものである。ショーセという非常によく似た分割図形があり、古典的なイングランドの紋章学を取り扱う文献ではパー・パイルという分割図形そのものが認められておらず解説されていないこともよくある。なお、上下逆のものをパーティ・パー・パイル・リバースト (Party per pile reversed)、左に90度回転させたように見えるものをパーティ・パー・パイル・トレバース (Party per pile traverse) という。
パイリー (Pily)
複数のパイルの形に分割したフィールドを指す。パイルの頂点をどこに集中させるか、あるいはどこにも集中させないかによって記述方法が大きく異なるため、パイリーだけではどのように作図すればよいか決められないという他の分割方法とは異なる特徴がある。同様の形状のパイルが並列に並び、その模様が垂直に向いている場合は、パイリー・ペイリー (Pily-paly) 又はペイリー・パイリーと呼び、ミドル・シニスターに集中させる場合は、パイリー・トレバース・イン・ポイント・トゥ・シニスター・フェス (Pily traverse in point to sinister fesse)[5] などとその形状を具体的に記述しなければならない。
^ abc森護. ヨーロッパの紋章 ―紋章学入門― シリーズ 紋章の世界 I (初版 ed.). pp. p.134
^ abcdRothery, Guy Cadogan (1915, 1994, 1995) (英語). CONCISE ENCYCLOPEDIA OF HERALDRY. London, England: Studio Editions Ltd. (first published as "ABC of Heraldry" by Stanley Paul & Co.). pp. p.6. ISBN 1-85958-049-1
^ abcdefghWhitmore, William H. (1968) (英語). The Elements of Heraldry. Vermont, USA and Tokyo, Japan: Charles E. Tuttle Co., Inc.. pp. p.21. LCCN 68-25891
^ abc森護. ヨーロッパの紋章 ―紋章学入門― シリーズ 紋章の世界 I (初版 ed.). pp. p.135