バルボフィラム・ロスチャイルディアナム
バルボフィラム・ロスチャイルディアナム Bulbophyllum rothschildianum は、マメヅタラン属に含まれるラン科植物。この類ではもっとも優美なものとされ、洋ランとして栽培される。 特徴この種はシルホペタルムと称されるものの一つで、左右が融合した側萼片が長く伸び、数輪を輪生状につけるものであるが、この種はこれが大きくかつ長く伸び、非常に目立つものである。 常緑性多年草で、着生植物[2]。偽球茎は高さ2-3cm、密に生じる。葉はその先端に1枚だけ付け、長さは10-20cm、広線形で革質。 開花期は秋。花茎は偽球茎の基部から出て10-15cmほどに伸び、先端に輪生状に5-8輪の花をつける。花は黄緑色の地色に赤紫の紋や筋模様を多く乗せ、全体には紫紅色に見える。背萼片、側花弁は小さく三角状で小さく目立たない。いずれにも赤紫の筋模様があり、その周辺、特に先端にフリル状の付属物をつける。それらの付属物は風に揺れる。唇弁も小さく三角状で赤紫。 側萼片は左右が平行して前方に伸びる。基部は反り返り、半ばでは左右が融合する。幅はすぐに広がってそこからは次第に狭まり、先端は細く鞭状にのびる。全体に紫紅色の斑紋が細かく散る。長さは全体で15-20cmほどにもなる。表面には細かな毛を密布する。唇弁は肉質で舌状、桃赤色[3]。 分布と生育環境インド・ダージリンに産する。温帯域の雲霧林で樹幹に着生している[5]。 利用洋ランとして栽培される。この類ではもっとも優美[5]との評がある。 また本種を元にした交配品種も作出されており、ラブリーエリザベス Bulb. Lovely Elizabeth など、本種の花形や花色を引き継いだ美しいものがある[6]。 出典
参考文献
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