バウマシーケンスバウマシーケンス(英語: Bouma sequence)・ブーマシーケンスは、混濁流によって形成されるタービダイト内における堆積の順序を示したものである[1]:125。1962年にアーノルド・ブーマが著書「Sedimentology of some Flysch deposits」において発表した[2]:201。 タービダイト内における各単層内においては一定の5部分に分かれる堆積順序が存在し、級化層理に近しい構造が見られるとするものである。初期にはBouma cycle、Bouma modelなどと呼称されてもいたが、やがてBouma sequenceという表記に統一された[3]:36。 各部
各部の日本語名称は堆積学研究会 (1998)に拠った。 各論バウマシーケンスの形態はどのような混濁流によってタービダイトが形成されたかによって変化する。密度が高い乱泥流によって形成されれば粗粒タービダイト(proximal turbidite)が、密度が低い乱泥流によって形成されれば隔源相タービダイト(distal turbidite)が見られる。粗粒タービダイトでは下部が厚くなり礫が含まれることもあるが、隔源相タービダイトでは反対に泥やシルトが主体であり全体的に薄いものとなる[4]:77。 1965年の時点でバウマシーケンスは欠けることがあったとしても、aからeまでの順番が前後することは無く成立するものだと考えられていた[5]。しかし、バウマシーケンスは必ずしも全てのタービダイト内で成立するとは限らないことが後に明らかとなった[1]:125。またShanmugam (1997)は、バウマシーケンスをあたかも事実の記載のために用いられることがあり、必ずしも成立するとは限らないバウマシーケンスという1つの見方を強化してしまっている人もいると批判している[2]。 脚注
関連文献
関連項目 |