ニューヨーク・イズ・ナウ
『ニューヨーク・イズ・ナウ』(原題:New York Is Now!)は、アメリカ合衆国のフリー・ジャズ・ミュージシャン、オーネット・コールマンが1968年に録音・発表したスタジオ・アルバム。オリジナルLPのカタログ番号は「BST 84287」[1]。 背景コールマンは1968年4月29日と5月7日に、ブルーノート・レコード所属時としては最後のリーダー・セッションを行い、その一部は本作で発表され、一部は後に発売されたアルバム『ラヴ・コール』(カタログ番号:BST 84356)に収録された[1]。なお、収録曲「ザ・ガーデン・オブ・ソウルズ」のマスター・テープは、冒頭のテーマが5月7日録音、以後のパートは4月29日録音のテイクが使用された[2]。 本作のためのセッションは、コールマンとデューイ・レッドマンの2管編成で行われ、ジョン・コルトレーンのグループのリズム・セクションとして知られるジミー・ギャリソンとエルヴィン・ジョーンズも参加した[3]。レッドマンは高校時代にコールマンと共演した旧知の仲で、ギャリソンは以前にもコールマンのアルバム『オーネット・オン・テナー』(1962年発表)でサイドマンを務めたことがある[4]。「ウィ・ナウ・インタラプト・フォー・ア・コマーシャル」では、当時ブルーノート・レコードの営業担当だったメル・ファーマンのナレーションがフィーチャーされた[5]。 評価・影響Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「この時期のコールマンは特段に興味深いわけではなく、本作は楽しめるとはいえ驚異的な作品ではないが、他のメンバーの演奏に乗って、オーネットの耳障りなヴァイオリンが混ざってくる"For a Commercial"は別である」と評している[3]。また、Stephen Thomas Erlewineは2022年、ピッチフォークにおいて、本作および『ラヴ・コール』の2作に関して「コールマンはギャリソンおよびジョーンズと共に、ヘヴィ・ブルース的な土臭く地に足のついた即興演奏に回帰し、レッドマンとの激しいインタープレイに没入していった」と評している[6]。 パット・メセニーは1976年のアルバム『ブライト・サイズ・ライフ』において、本作収録曲「ラウンド・トリップ」と「ブロードウェイ・ブルース」をメドレーとしてカヴァーした[7]。 リイシュー1990年にブルーノート・レコードから発売されたアメリカ盤CD (CDP 7 84287 2)はオリジナルLPと異なる曲順で、「ウィ・ナウ・インタラプト・フォー・ア・コマーシャル」が最後に回され、また、4曲目には「ブロードウェイ・ブルース」の別テイクがボーナス・トラックとして追加された[8]。一方、日本では2014年に初CD化され[9]、このエディションでは、オリジナルLPに準じた本編の後に「ブロードウェイ・ブルース」の別テイクが収録された。 収録曲全曲ともオーネット・コールマン作曲。
リマスターCDボーナス・トラック
参加ミュージシャン
脚注
外部リンク
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