ニッポニア (小惑星)
ニッポニア[1] (727 Nipponia) は小惑星帯に位置する小惑星。 日本で初めて検出された小惑星のひとつ[2][3][4]。1900年に平山信が東京で観測したが、軌道確定には至らなかった。その後、1912年にアダム・マシンガーが軌道を確定して発見者となり、平山の提案をもとに命名された。 発見と命名1900年3月6日と3月9日、東京の麻布台にあった東京天文台(現在の国立天文台)で、平山信がブラッシャー天体写真儀を用いて天体写真を撮影した[2][3][4]。この2つの写真からは小惑星候補が3つ検出され、うち2つ(本天体と (498) 東京)が未知のものであった[2][3][4]。本天体は日本で初めて検出された小惑星のひとつであるが[2][3][4]、2点のみの観測で軌道を確定できなかったため[2]、平山は「小惑星の発見者」とはなっていない。 その後、1912年2月11日にハイデルベルクのケーニッヒシュトゥール天文台でアダム・マシンガー (de:Adam Massinger) によって観測が行われて軌道が確定し、マシンガーが発見者となった[2]。マシンガーは命名について平山に相談し、平山は "Nippon" を提案した[2]。実際の命名は、これを女性形にした "Nipponia"となった[2]。 2012年、東京天文台が麻布に所在していた時代(東京天文台は1924年に三鷹に移転した)の写真乾板が再発見され、ここに平山が本天体を検出した写真乾板も含まれていた[2]。それまで、当時の資料は関東大震災や1945年の東京天文台の火災によって失われたと考えられていた[2][4]。 なお、日本(の古名・別名)に由来する命名が行われた小惑星として、他に (10727) 秋津島がある。 脚注
関連項目外部リンク
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