ニック・ハンドリー

ニック・ハンドリー
Nick Hundley
テキサス・レンジャーズ GM特別補佐
コロラド・ロッキーズでの現役時代
(2015年8月7日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オレゴン州ベントン郡コーバリス
生年月日 (1983-09-08) 1983年9月8日(41歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2005年 MLBドラフト2巡目
初出場 2008年7月4日
最終出場 2019年6月8日
年俸 $2,000,000 (2017年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ニコラス・ジョン・ハンドリーNicholas John Hundley, 1983年9月8日 - )は、アメリカ合衆国オレゴン州ベントン郡コーバリス出身の元プロ野球選手捕手)。右投右打。現在はテキサス・レンジャーズのGM特別補佐を務めている。愛称はハンドHundo[2][3]

経歴

プロ入り前

2002年のMLBドラフト5巡目(全体143位)でフロリダ・マーリンズから指名されたが、契約せずにアリゾナ大学に進学した[3]

プロ入りとパドレス時代

サンディエゴ・パドレスでの現役時代
(2014年2月8日)

2005年のMLBドラフト2巡目(全体76位)でサンディエゴ・パドレスから指名され、7月4日に契約[4]

2008年7月4日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャーデビューを果たした[3]。7月26日のピッツバーグ・パイレーツ戦で、メジャー初本塁打を記録した[5]。この年のシーズン途中から正捕手として活躍した。

2009年は前年の活躍もあり、スプリングトレーニングの時点では開幕スタメンを期待されていた[6]。シーズン中は控え捕手であるヘンリー・ブランコから指導を受けていたが、手首の故障のため、6月下旬から8月上旬まで約50試合欠場した[7]

2010年は、ヨービット・トレアルバと正捕手の座を争った。

2011年も正捕手として開幕を迎えるが、内腹斜筋や肘の故障で長期離脱した[8]。8月21日のマーリンズ戦で、シーズン5本目の三塁打を記録した。これはパドレスの捕手として1990年ベニート・サンティアゴが記録して以来となった。またこの内4本が8月16日から21日までの6日間で記録したものだった[9]。このようにシーズンを通して打撃好調で、規定打席未満ながらも、打率.288、9本塁打、29打点と自己最高の成績を残した。

2012年3月20日にパドレスと総額900万ドルの3年契約[10](2015年・500万ドルの球団オプション付き)を結んだ[11][12]。シーズン序盤は開幕から7試合連続無安打となるなどスランプに陥った。5月の月間打率は.123を記録するなど、6月終了時点で打率.166となり、6月30日にヤズマニ・グランダルとの入れ替わりでAAA級ツーソン・パドレスへ降格した。メジャー復帰する直前の8月9日にハムストリングを痛めて故障者リスト入りした[13]。その後、復帰し3試合に出場するも、右膝半月板損傷、手術を受けた。

2013年はグランダルが禁止薬物による50試合の出場停止処分を受けたため、開幕から正捕手を務めた。グランダルが復帰した後は併用されるも、グランダルが故障で再び離脱したため、シーズン終了までハンドリーが正捕手を務めた。最終的に自己最多となる114試合に出場し、自身初の2桁本塁打となる13本塁打を記録した。

2014年は開幕ロースター入りし、開幕後はグランダルの控えとして33試合に出場。打率.271、1本塁打、3打点だった。

オリオールズ時代

ボルチモア・オリオールズでの現役時代
(2014年7月12日)

2014年5月24日にトロイ・パットンとのトレードで、ボルチモア・オリオールズへ移籍した[14]。オリオールズでは50試合に出場して打率.233、5本塁打、19打点、1盗塁を記録した。自身唯一となるポストシーズンに出場し、2014年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズカンザスシティ・ロイヤルズに敗れてシーズンを終えた。オフの10月31日にオリオールズが500万ドルの球団オプションを破棄したため、FAとなった[4]

ロッキーズ時代

2015年1月5日にコロラド・ロッキーズと総額625万ドルの2年契約(2015年は310万ドル、2016年は315万ドル)を結んだ[15][16]。この年は規定打席に未到達ながら打率.301・10本塁打・OPS.807などの好成績を残した。

2016年11月3日にFAとなった[4]

ジャイアンツ時代

2017年1月24日にサンフランシスコ・ジャイアンツと1年200万ドルで契約を結んだ[17]。オフの11月2日にFAとなったが[18]、12月19日にジャイアンツと1年契約を結んだ[19]

2018年8月14日のロサンゼルス・ドジャース戦で、7回にドジャースのヤシエル・プイグの打席でプイグと口論を起こし乱闘に発展し、ブイクと共に退場処分を受けた[20]。オフの10月29日にFAとなった[4]

アスレチックス時代

オークランド・アスレチックス時代
(2019年5月24日)

2019年2月11日にオークランド・アスレチックスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[21]。3月19日にメジャー契約を結んで40人枠入りした[22]。7月24日にDFAとなり、27日に自由契約となった[4]

フィリーズ傘下時代

2019年8月13日にフィラデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結んだ[23]。傘下のAAA級リーハイバレー・アイアンピッグスに所属していたが、8月30日に自由契約となった[4]

2020年2月12日に現役引退を表明した[24]

引退後

2020年2月7日、MLB機構野球部門のシニアディレクターに就任した[25]

2022年2月7日、テキサス・レンジャーズのGM特別補佐に就任した。GMはクリス・ヤング[26]

人物

  • 2013年8月15日、第1子となる長女が誕生した[27]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2008 SD 60 216 198 21 47 7 1 5 71 24 0 0 0 5 11 0 2 52 1 .237 .278 .359 .637
2009 78 289 256 23 61 15 2 8 104 30 5 1 1 3 28 1 1 76 2 .238 .313 .406 .719
2010 85 307 273 33 68 18 2 8 114 43 0 5 2 6 25 0 1 66 8 .249 .308 .418 .726
2011 82 308 281 34 81 16 5 9 134 29 1 1 0 1 22 3 4 74 3 .288 .347 .477 .824
2012 58 225 204 14 32 7 1 3 50 22 0 3 1 3 22 2 2 56 4 .157 .219 .245 .464
2013 114 408 373 35 87 19 0 13 145 44 1 0 1 3 26 5 5 98 7 .233 .290 .389 .679
2014 33 59 59 1 16 3 0 1 22 3 0 0 0 0 0 0 0 13 1 .271 .271 .373 .644
BAL 50 174 159 17 37 4 0 5 56 19 1 0 2 3 10 0 0 50 2 .233 .273 .352 .625
'14計 83 233 218 18 53 7 0 6 78 22 1 0 2 3 10 0 0 63 3 .243 .273 .358 .631
2015 COL 103 389 366 45 110 21 5 10 171 43 5 6 0 1 21 0 1 76 8 .301 .339 .467 .807
2016 83 317 289 30 75 20 1 10 127 48 0 0 1 1 25 3 1 65 12 .260 .320 .439 .759
2017 SF 101 303 287 27 70 23 0 9 120 35 0 0 2 2 12 2 0 81 6 .244 .272 .418 .691
2018 96 305 282 34 68 13 2 10 115 31 2 1 0 0 22 2 1 85 8 .241 .298 .408 .706
2019 OAK 31 73 70 5 14 3 1 2 25 5 0 1 0 0 2 0 1 18 7 .200 .233 .357 .590
MLB:12年 974 3373 3097 319 766 169 20 93 1254 376 15 18 10 28 219 18 19 810 69 .247 .299 .405 .704

年度別守備成績



捕手(C)






















2008 SD 59 366 32 4 4 .990 4 56 42 14 .250
2009 74 515 35 6 5 .989 7 70 56 14 .200
2010 76 632 28 4 6 .994 6 59 41 17 .288
2011 76 501 60 6 8 .989 4 89 57 32 .360
2012 56 426 48 4 1 .992 3 79 54 25 .316
2013 112 729 63 10 12 .988 4 109 81 28 .257
2014 14 74 5 0 2 1.000 2 9 9 0 .000
BAL 49 362 25 2 4 .995 2 27 22 5 .185
'14計 63 436 30 2 6 .996 4 36 31 5 .139
2015 COL 102 643 51 5 5 .993 5 76 50 26 .342
2016 79 554 38 7 3 .988 8 66 57 9 .136
2017 SF 82 510 30 7 3 .987 5 51 36 15 .294
2018 83 566 27 6 2 .990 6 61 48 13 .213
2019 OAK 30 167 12 0 0 1.000 0 23 18 5 .217
MLB 892 6045 454 61 55 .991 56 774 571 203 .262
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 上記の他に2009年に左翼手として出場1・刺殺1を記録

背番号

  • 61(2008年 - 同年途中)
  • 4(2008年途中 - 2014年途中、2015年 - 2016年) 
  • 40(2014年途中 - 同年終了)
  • 5(2017年 - 2018年)
  • 3(2019年)

脚注

  1. ^ Nick Hundley Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2017年1月25日閲覧。
  2. ^ Chris Haft (2017年8月24日). “Giants Players Weekend nicknames explained” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  3. ^ a b c Baseball-Reference参照。2017年12月20日閲覧。
  4. ^ a b c d e f MLB公式プロフィール参照。2020年2月20日閲覧。
  5. ^ Nick Hundley 2008 Batting Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2017年12月20日閲覧。
  6. ^ USA Today Sports Weekly's 100 Names You Need to Know” (英語). USAトゥデイ (2009年2月5日). 2013年12月17日閲覧。
  7. ^ Amy Brittain (2009年8月3日). “Hundley set to go on rehab assignment” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  8. ^ Jeff Sullivan (2011年7月8日). “Nick Hundley Injury: Padres Catcher To Have Elbow Surgery” (英語). SBネーション英語版. 2012年7月5日閲覧。
  9. ^ “Padres walk off in ninth to finish four-game sweep of Marlins” (英語). AP通信. ESPN. (2011年8月21日). http://scores.espn.go.com/mlb/recap?gameId=310821125 2011年8月22日閲覧。 
  10. ^ 2012年は200万ドル、2013年は300万ドル、2014年は400万ドル。
  11. ^ "Padres agree to terms with catcher Nick Hundley" (Press release) (英語). MLB.com (San Diego Padres). 20 March 2012. 2017年12月20日閲覧
  12. ^ Ben Nicholson-Smith (2012年3月20日). “Padres Extend Nick Hundley” (英語). MLB Trade Rumors. 2014年12月23日閲覧。
  13. ^ George Von Benko (2017年12月20日). “Hundley excited to be back with Padres” (英語). MLB.com. 2012年11月12日閲覧。
  14. ^ "Orioles Acquire C Nick Hundley from San Diego" (Press release) (英語). MLB.com (Baltimore Orioles). 24 May 2014. 2017年12月20日閲覧
  15. ^ Thomas Harding (2015年1月5日). “Catcher Hundley, Rockies agree to 2-year deal” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  16. ^ Rockies add catcher Nick Hundley”. ESPN MLB (2015年1月5日). 2015年1月6日閲覧。
  17. ^ Chris Haft (2017年1月24日). “Giants, Hundley agree on 1-year deal for '17” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  18. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月28日閲覧
  19. ^ Chris Haft (2017年12月19日). “Hundley stays with Giants on 1-year deal” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  20. ^ ドジャース対ジャイアンツ戦で乱闘を引き起こした2選手に処分”. スポーティングニュース (2018年8月18日). 2022年11月5日閲覧。
  21. ^ Jane Lee (2019年2月11日). “A's ink backstop Hundley to Minors deal” (英語). MLB.com. 2019年3月20日閲覧。
  22. ^ Steve Adams (2019年3月19日). “Athletics Select Nick Hundley’s Contract” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年3月20日閲覧。
  23. ^ Mark Polishuk (2019年8月13日). “Phillies To Sign Nick Hundley” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年8月15日閲覧。
  24. ^ ““いぶし銀”の名選手2人が引退 通算1542安打プラド、昨季開幕捕手ハンドリーが現役生活に幕”. ベースボールチャンネル. (2020年2月13日). https://www.baseballchannel.jp/mlb/77369/ 2020年2月19日閲覧。 
  25. ^ Ex-Giants Gregor Blanco, Nick Hundley retire, take jobs in MLB office”. NBCスポーツ (2022年2月7日). 2022年11月5日閲覧。
  26. ^ 元捕手のハンドリーがレンジャーズのGM特別補佐に就任 マカーシーとのマイナー契約も発表”. SPOTV NOW (2022年2月8日). 2022年11月5日閲覧。
  27. ^ Padres reinstate C Nick Hundley from paternity leave list and option C Chris Robinson to Triple-A Tucson”. サンディエゴ・パドレス (2013年8月17日). 2022年11月5日閲覧。

関連項目

外部リンク