ニジボア(学名:Epicrates cenchria)は、ボア科カガヤキボア属に分類されるヘビの種である。カガヤキボア属の模式種。別名レインボーボア。
分布
南アメリカ大陸
形態
最大全長250 cm。鱗に光が当たると構造色により虹色の光沢が表れることが和名や英名の由来である。幼蛇は成蛇に比べ色彩が鮮やかだが、成長に伴い黒ずむ。
- E. c. alvarezi アルゼンチンニジボア
- E. c. cenchria ブラジルニジボア
- 体形は細め。体色はオレンジ。胴体には黒い輪状の斑紋が入り、この斑紋は成長しても消えることはない。
- E. c. maurus コロンビアニジボア
- 体形は太め。体色は褐色。成長に伴い斑紋は消失する。
亜種
- Epicrates cenchria alvarezi Abalos, Baez & Nader, 1964 アルゼンチンニジボア Argentine rainbow boa
- Epicrates cenchria assisi Machado, 1945 Caatinga rainbow boa
- Epicrates cenchria barbouri Stull, 1938 Marajo Island rainbow boa
- Epicrates cenchria cenchria (Linnaeus, 1758) ブラジルニジボア Brazilian rainbow boa
- Epicrates cenchria crassus Cope, 1862 パラグアイニジボア Paraguayan Rainbow Boa
- Epicrates cenchria gaigei Stull, 1938 Peruvian rainbow boa
- Epicrates cenchria hygrophilus Amaral, 1954 Espirito santo rainbow boa
- Epicrates cenchria maurus Gray, 1849 コロンビアニジボア Colombian rainbow boa
- Epicrates cenchria polylepis Amaral, 1935 Central highland rainbow boa
生態
熱帯雨林に生息する。幼蛇は樹上棲だが、成長に伴い地上棲になる。食性は動物食で、鳥類、小型哺乳類等を食べる。繁殖形態は卵胎生で、1回に8-30頭の幼蛇を産む。
人間との関係
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。最も流通するのは亜種コロンビアニジボアで、続いて基亜種が流通する。都道府県によっては条例により飼育にあたっては地方自治体の許可が必要だったが動物愛護法の改正により、2007年現在本種を飼育することに対しての法規制はない。低温と乾燥に弱いため、特に日本の冬季の飼育は注意が必要になる。
画像
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
ニジボアに関連するメディアがあります。
ウィキスピーシーズに
ニジボアに関する情報があります。
参考文献
- クリス・マティソン 『ヘビ大図鑑』、緑書房、2000年、42-43、149頁。
- 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、98-99頁。
- 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、116頁。
- 山田和久『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ』、誠文堂新光社、2005年、16-17頁。
外部リンク