チェイサー (2017年の映画)
『チェイサー』(原題: Kidnap)は、2017年にアメリカ合衆国で公開されたアクションスリラー映画。監督はルイス・プリエト、主演はハル・ベリーが務めた。 概略
カーラ・ダイソンはシングルマザーで、レストランのウェイトレスとして働いていた。彼女は6歳になる息子のフランキーを懸命に育てていたが、元夫との親権をめぐる法廷闘争は今もなお続いていた。 ある日、カーラはフランキーを公園へと連れて行った。弁護士から電話がかかってきたため、カーラはフランキーと繋いでいた手を一瞬離してしまった。ふと気が付くと、フランキーは行方をくらましていた。カーラが窓の外に目をやると、一組の男女がフランキーを車に押し込む姿があった。カーラは自動車にしがみついたが、振り落とされてしまった。 警察が当てにならないと確信したカーラは、自らの手でフランキーを取り戻す覚悟を決めた。 キャスト※括弧内は日本語吹替
製作2014年10月27日、本作の主要撮影がルイジアナ州ニューオーリンズで始まった[5][6]。11月中旬にはスライデルでの撮影が行われた。12月7日、本作の主要撮影が終了した[7]。 公開当初、本作は2015年10月9日に全米公開される予定だった[8]。しかし、同年7月、資金不足に陥ったレラティビティ・メディアは、本作の全米公開日を2016年2月26日に延期すると発表した[9]。その後も、全米公開日は2016年5月13日[10]、2016年12月2日と先延ばしになっていったが[11]、最終的に全米公開が白紙となった[12]。2017年3月10日に全米公開日が再設定されたものの、レラティビティ・メディアが破綻したために、いつ公開できるか分からない状況に陥った。最終的に、本作の配給権はアヴィロン・ピクチャーズに売却されることとなり、2017年8月4日に全米公開された。公開の遅延によって生じた費用は1300万ドルにも上った[13]。 興行収入本作はスティーブン・キングの小説を映画化した『ダークタワー』とキャスリン・ビグロー監督の新作『デトロイト』と同じ週に公開され、公開初週末に800万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが[14]、実際の数字はそれを上回るものであった。2017年8月4日、本作は全米2378館で封切られ、公開初週末に1001万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場5位となった[15]。 評価本作に対する批評家の評価は芳しくない。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには67件のレビューがあり、批評家支持率は36%、平均点は10点満点で4.6点となっている。サイト側による批評家の要約は「『チェイサー』はお粗末な脚本のせいで路頭に迷ってしまった。面白い前提を上手く利用することもできず、ハル・ベリーの才能を活かすこともできなかった。」となっている[16]。また、Metacriticには26件のレビューがあり、加重平均値は44/100となっている[17]。なお、本作のCinemaScoreはB+となっている[18]。 『インディワイアー』のデヴィッド・エーリッヒは本作にD-評価を下し、「今年の夏に公開された作品の中で最悪の出来」「『絵文字の国のジーン』は退屈な作品で、シニカルな大企業のプロパガンダだったかもしれない。しかし、新しいものを作ろうとする姿勢はあった。ところが、『チェイサー』にはそれすらない。」と酷評している[19]。 出典
外部リンク |