タール (弦楽器)
タール(تار、tar)とは、歴史的イラン世界と称されるイランやアゼルバイジャン、ジョージア、アルメニア、およびその他のカフカース地方で見られる長い棹を持つリュート属の撥弦楽器である[1][2]。 概要主にペルシア音楽の歌唱の伴奏のために用いる[1][2]。「タール」とはペルシア語で「弦」をさす[1]。18世紀中ごろ現在の形になったといわれる。主に桑の木などでできた共鳴胴は、2個の心臓を連結したような独特のかたちをしており、表面は牛の心臓や羊の皮膜を伸ばした薄い膜でおおわれている[1][2]。 25から28の羊腸製の可動フレットと、3対の金属弦があり、真鍮のプレクトラムで演奏される[1][2]。1オクターブは15の微小音程に分割される[1]。標準的な調弦は「C3—C4—G3—G3—C4—C4」だが、用いる旋法により変わる[1]。 またプレクトラムを用いずに、左手の指で、棹上の弦をたたいたりはじいたりもする[1]。 ギャラリー
脚注注釈出典 |