タイムリリースタイムリリース (time release) とはコンピュータゲーム(主にゲームセンター用のアーケードゲーム)において、時間の経過に応じて新たな要素が解禁されることである。 概要タイムリリースが初めて導入されたのはナムコの対戦格闘ゲームの『鉄拳2』においてである。基板内のメモリに累計稼働時間が記録され、それに応じて隠されたキャラクターが徐々に解禁される仕様になっていた。このようなタイムリリースによって解禁されるキャラクターを「タイムリリースキャラ」と呼ぶ。 隠しキャラクターや隠しモードはそれまでのゲームにも導入されていたが、解禁するための条件は特殊なコマンドを入力する必要があった。このような隠し要素は発見されるたびにゲーマーの間で話題となり、人気が衰えたゲームでも人気が再燃し商品寿命を伸ばす役に立った。しかし、コマンドの情報を知っているものとそうでないもので露骨に格差が生まれたり、知っていてもコマンド入力に失敗して意図しないキャラクターやモードなどを選択させられることもあった。 タイムリリースは要素が解禁された台であれば等しく隠れキャラクターを使うことができるというメリットがある。ただし、中にはタイムリリース解禁後にさらにプレイヤー側でコマンド入力が必要な場合もある。 また、稼働時間が規定に満たない基板(ハード、ソフト)であっても、店や地域ごとの入荷や稼動開始の時期の遅れによって生じる稼動時間と解禁率の格差を埋めるために、救済措置として「オペレーターコマンド」が搭載されている例もあり、この場合は特定のコマンドを入力することで解禁することもできる。ただし、オペレーターコマンドはテスト画面で入力する必要があるため、プレイヤー側で解禁することはできず、オペレーター(ゲームセンターの店員)の協力が必要となる。また、タイムリリースが導入されている全てのゲームにおいてオペレーターコマンドが導入されているわけではない。オペレーターコマンドは、発売、初回稼動開始から一定期間後に、メーカーが店舗に一斉に通達したり発表したりする場合が多い。 オンラインに対応したアーケードゲームが登場してからは、ソフトウェアのオンラインを通してのアップデートの際に解禁されるケースも増えた。また、解禁とは別にアップデートで新たに配信される例も増えてきている。 なお、家庭用ゲームの場合はこのようなタイムリリースキャラクターは最初から解禁されているか、ゲームクリア回数などアーケード版とは別の条件で解禁されることが多い。タイムリリースと同様に累計プレイ時間や回数により解禁される例もある(その場合はメモリーカードやHDDなどのストレージへのセーブが必要になる)。 タイムリリースは特許公開2001-009162(ゲームシステム及び情報記憶媒体)で特許が出願されている(ただし、審査請求はなされていないため、特許とはなっていない)。→特許電子図書館サービス一覧 タイムリリースが導入されたゲームの例アーケードゲーム
家庭用ゲーム
脚注
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