ソング・サイクル
ソング・サイクル(Song Cycle)は、ヴァン・ダイク・パークスが1968年にリリースしたアルバムである。込められた壮大な野心、つぎ込まれた法外な予算、そして全くふるわなかった売り上げで有名である。 型にはまらない楽曲構成を作り上げて、アメリカ固有の音楽要素を追い求めている。対して個々の楽曲には、南カリフォルニアの様々な地域が描かれている。タイトルは、アルバムの内容を表す、連作歌曲から取られている。 レニー・ワロンカーによるプロデュース作品である。彼の監修の下で通常生じうる予算の限界が取り払われて、ヴァン・ダイク・パークスの音楽家としての才能を遺憾なく発揮する場を得られた。このアルバムでは、初期の8トラック録音を使っている。 発売後には、一定の評価こそ得られたものの、売り上げは芳しくなかった。そこでワーナー・ブラザース・レコードは、新聞と雑誌に全面広告を掲載した。そこには、『この「最優秀レコード」によって、35,509ドルの損失が生じた。(まいったね)』と記されていた。さらには、既に購入した人は盤がすり減るほどに聞き潰しているだろうから、新しい盤2枚と交換するとも書かれていた。そのうちの1枚を使って「友人を教育する」ためにも。 このアルバムに影響を受けたと公言する音楽家は多い。プロデューサーで作曲家でもあるジム・オルークも、そのひとりである。 1998年には、ヴァン・ダイク・パークス監修の下でリマスターが行われ、イギリスのライコから、ボーナストラックとして1970年発売のシングル曲であるThe Eagle And Meを加えたCDが発売された。 2007年には、本来の楽曲のみを日本独自のリマスターを行ったCDが発売された[1]。 2008年には、5.1chサラウンドを使ったDVD-Audioの計画を発表している[2]。 曲目
出典・脚注
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