『スーパーマン』(Superman)は、DCコミックスを原作とするアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。DCユニバース(DCU)の第1作であり、スーパーマンシリーズのリブート作品となる。ジェームズ・ガンが脚本と監督を務め、クラーク・ケント/スーパーマン役のデヴィッド・コレンスウェットをはじめ、レイチェル・ブロスナハン、ニコラス・ホルト、エディ・ガテギ、アンソニー・カリガン、ネイサン・フィリオン、イザベラ・マーセド、スカイラー・ギソンド、サラ・サンパイオ、マリア・ガブリエラ・デ・ファリア、ウェンデル・ピアース、アラン・テュディック、プルイット・テイラー・ヴィンス、ネヴァ・ハウエルら出演する[1]。この映画では、エイリアンの遺産と人間の家族を和解させるスーパーマンの旅が描かれる。
DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)映画『マン・オブ・スティール』(2013年)の続編の制作は2014年10月までに開始され、ヘンリー・カヴィルがスーパーマン役を再演することが決まっていた。『ジャスティス・リーグ』(2017年)の製作が難航したことで計画は変更され、『マン・オブ・スティール』続編は2020年5月までに前進することはなくなった。ガンは2022年8月頃から新しいスーパーマン映画の制作を開始した[2]。10月にはプロデューサーのピーター・サフランとともにDCスタジオ[注釈 1]12月にガン監督が脚本を担当することが明らかになった。翌月には『スーパーマン:レガシー』というタイトルが発表され、ガンが2023年3月に監督を務めることが決定、同年6月にはコレンズウェットとブロスナハンがキャスティングされた。2024年2月末にはサブタイトルは外され、ノルウェーで撮影が開始された。製作は主にジョージア州アトランタのトリリス・スタジオで行われ、ジョージア州とオハイオ州を中心にロケが行われた。撮影は7月に終了した。この映画は、グラント・モリソンとフランク・クワイトリーらによるコミック『オールスター:スーパーマン(英語版)』(2005年~2008年)からインスピレーションを得ている。スーパーマン』は2025年7月11日に米国で劇場公開予定。DCUの第1章「ゴッズ・アンド・モンスターズ」の第1作となる予定である。
DCユニバース内ではスーパーマンが地球に来る前よりスーパーヒーローが存在したという設定となる[3]。映画においてはスーパーマンがなぜ地球に来たのかは描かず既に地球にいることから始まり、クラークとロイスは既に出会っている、スーパーマンとレックスは既に敵対している[4]。
あらすじ
この映画は、クリプトン人の遺産と、カンザス州スモールビルで養子となった人間の家族との和解を目指す、クラーク・ケント/スーパーマンの旅を描いている。
登場人物
クリプトン星
- クラーク・ケント / カル=エル / スーパーマン
- 演 - デヴィッド・コレンスウェット[5]
- クリプト(英語版)
- 演 - TBA
- カル=エルが飼っているスーパードッグ。スーパーマンと同様のスーパーパワーを持っている。
- カーラ・ゾー=エル / スーパーガール
- 演 - ミリー・オールコック[6]
クラーク・ケントの家族
- ジョナサン・ケント
- 演 - プルイット・テイラー・ヴィンス
- マーサ・ケント
- 演 - ネヴァ・ハウエル
デイリー・プラネット新聞社
- ロイス・レイン
- 演 - レイチェル・ブロズナハン[5]
- デイリー・プラネット(英語版)のフォトジャーナリスト。
- クラークと恋人関係になる。
- ペリー・ホワイト
- 演 - ウェンデル・ピアース
- クラークが務める新聞社デイリー・プラネットの編集長。[7]
- ジミー・オルセン
- 演 - スカイラー・ギソンド[8]
- デイリー・プラネットのフォトジャーナリスト。
- スティーブ・ロンバード(英語版)
- 演 - ベック・ベネット(英語版)
- デイリー・プラネットのスポーツライター。
- キャット・グラント
- 演 - ミカエラ・フーバー(英語版)
- デイリー・プラネットのコラムニスト。
- ロン・トループ(英語版)
- 演 - クリストファー・マックドナルド
A.R.G.U.S.
- アンジェラ・スピカ / エンジニア(英語版)
- 演 - マリア・ガブリエラ・デ・ファリア(英語版)
- The Authorityのメンバーの1人。
- リック・フラッグ・Sr.(英語版)
- 演 - フランク・グリロ
- A.R.G.U.S.(英語版)の新長官。
- コルトマルテーゼの作戦の際にピースメイカーの裏切りによって殺害されたリック・フラッグの父親。
ルーサー・コープス
- レックス・ルーサー
- 演 - ニコラス・ホルト[9]
- イヴ・テシュマッカー(英語版)
- 演 - サラ・サンパイオ(英語版)[8]
- レックス・ルーサーのアシスタント。
Lord Technologies
- マクスウェル・ロード(英語版)
- 演 - ショーン・ガン
- ホークガール
- 演 - イザベラ・メルセード[10]
- マイケル・ホルト/ミスター・テリフィック(英語版)
- 演 - エディ・ガデギ[10]
- ガイ・ガードナー/グリーンランタン
- 演 - ネイサン・フィリオン [10]
- レックス・メイソン/メタモルフォ(英語版)
- 演 - アンソニー・キャリガン(英語版)[11]
その他
- オーティス(英語版)
- 演 - テレンス・ルーズモア
- 中央情報局長官
- 演 - ミリアム・ショア(英語版)
- TBA
- 演 - スティーヴン・ブラックハート(英語版)
- TBA
- 演 - アラン・テュディック
- テレビリポーター
- 演 - ウィル・リーヴ
- カメオ出演[12]。
このほかにもThe Authorityのメンバーが複数人出てくることも伝えられている[13][14]。
スタッフ
製作
企画
キャスティング
スーパーマン候補俳優が3人とロイス・レイン候補女優が3人、最終候補に残った。ニコラス・ホルト&レイチェル・ブロズナハン、トム・ブリトニー&フィービー・ディネヴァー、デヴィッド・コレンスウェット&エマ・マッキーの3組で最終オーディションをし、コレンスウェットがスーパーマン役、ブロズナハンがロイス・レイン役を勝ち取った。
撮影
2024年2月29日に撮影開始。この日はスーパーマンの誕生日でもあり、監督のジェームズ・ガンは「偶然にして計画外」とコメントしている[15]。2024年7月31日に撮影終了[16]。
タイトルについて
2023年9月の制作発表以来、本作のタイトルは「スーパーマン:レガシー」とされてきた[17]が、ガンはInstagramで「最終稿が完成した時点で、タイトルが『スーパーマン』であることは明らかだった」と投稿し[18]、タイトルが「スーパーマン」へと変更になったことを明らかにした。DCコミックス原作映画の歴史上、スーパーマンの単独映画が「スーパーマン」と題されるのは1978年公開の映画以来、46年ぶりのこと[19]。
脚注
注釈
- ^ 2022年にDCフィルムズから名称変更された。
出典
- ^ “『スーパーマン:レガシー』、ジミー・オルセン&イヴ・テシュマッカー役キャストが決定 | THE RIVER”. theriver.jp (2023年11月22日). 2023年11月22日閲覧。
- ^ “ジェームズ・ガンの移籍、企画の白紙…新CEOで再起をかける2023年のDCユニバースはどうなる?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS”. MOVIE WALKER PRESS (2023年1月9日). 2024年3月3日閲覧。
- ^ ゆとぴ (2023年6月28日). “『スーパーマン:レガシー』、すでにヒーローが存在する世界が舞台に? ー レックス・ルーサー役候補も | アメコミ・特撮・フィギュア情報ブログ "FRC"”. アメコミ・特撮・フィギュア情報ブログ "FRC". 2023年7月1日閲覧。
- ^ Bonaime, Ross (2024年12月17日). “'Superman' Throws You Right Into the Action, Plus 9 Other Facts We Learned From James Gunn on the Set of the First DCU Movie” (英語). Collider. 2024年12月17日閲覧。
- ^ a b “新スーパーマン&ロイス・レイン役が決定、デヴィッド・コレンスウェットとレイチェル・ブロスナハンに ─ コミコンでのお披露目なるか”. THE RIVER (2023年6月28日). 2023年7月1日閲覧。
- ^ “DC新スーパーガール役、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」ミリー・アルコックに決定 ─ ジェームズ・ガンも祝福 | THE RIVER”. theriver.jp (2024年1月30日). 2024年12月20日閲覧。
- ^ https://eiga.com/news/20240305/16/
- ^ a b Kit, Aaron Couch,Borys (2023年11月21日). “‘Superman: Legacy’ Casts Skyler Gisondo as Jimmy Olsen (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter. 2023年11月22日閲覧。
- ^ D'Alessandro, Justin Kroll,Anthony (2023年11月20日). “‘Superman: Legacy’: Nicholas Hoult Lands Role Of Lex Luthor” (英語). Deadline. 2023年11月21日閲覧。
- ^ a b c Nast, Condé (2023年7月11日). “'Superman Legacy' Cast Adds Isabela Merced, Edi Gathegi and Nathan Fillion: EXCLUSIVE” (英語). Vanity Fair. 2023年7月12日閲覧。
- ^ Kit, Borys (2023年7月12日). “‘Superman: Legacy’ Nabs ‘Barry’ Star Anthony Carrigan as DC Hero Metamorpho (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter. 2023年7月13日閲覧。
- ^ “『スーパーマン』新作、クリストファー・リーヴの息子がカメオ出演(シネマトゥデイ)”. Yahoo!ニュース. 2024年7月3日閲覧。
- ^ ゆとぴ (2023年4月2日). “『スーパーマン:レガシー』、登場するヴィランは複数? ー 別作品にも登場 | アメコミ・特撮・フィギュア情報ブログ "FRC"”. アメコミ・特撮・フィギュア情報ブログ "FRC". 2023年7月12日閲覧。
- ^ “Heat Vision”. view.email.hollywoodreporter.com. 2024年8月17日閲覧。
- ^ https://theriver.jp/superman-filming-start-gunn/
- ^ Tinoco, Armando (2024年7月30日). “James Gunn Wraps ‘Superman’ Filming: “It Has Been An Honor”” (英語). Deadline. 2024年7月31日閲覧。
- ^ James Gunn (2023年4月18日). “Instagram: "I’m honored to be a part of the legacy. And what better day than #SupermanAnniversary Day to dive fully into early pre-production on #SupermanLegacy? Costumes, production design, and more now up and running."”. 2024年3月3日閲覧。
- ^ James gann (2024年2月29日). “Overjoyed to be announcing the start of principal photography on SUPERMAN today, February 29, which just so happens to be – coincidentally… | Instagram”. 2024年3月3日閲覧。
- ^ “『スーパーマン』いよいよ撮影開始、ジェームズ・ガン監督が報告 ─ タイトル『スーパーマン:レガシー』から変更 | THE RIVER”. theriver.jp (2024年3月1日). 2024年3月3日閲覧。