スノー・ロワイヤル
『スノー・ロワイヤル』(原題:Cold Pursuit)は、2019年のアメリカ合衆国のアクション映画。監督はハンス・ペテル・モランド、主演はリーアム・ニーソンが務めた。2014年に公開されたノルウェー映画『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』をリメイクした作品で、オリジナル版と同じハンス・ペテル・モランドが監督を務めている。 ストーリーネルソン・コックスマン(ネルズ)はロッキー山脈近くのリゾート地キーホーで除雪業を営み、模範市民賞を受賞する善人だった。しかし、一人息子のカイルが麻薬の過剰摂取で死んでから人が変わった。息子は麻薬などやらないと確信し、独自に調査を開始するネルズ。 空港の荷物係として働いていた息子が、同僚の麻薬取り引きのとばっちりで殺されたことを知るネルズ。息子に手を下した男を探し出したネルズは、命令した者の名を聞き出した上で男を殺し、人里離れた渓谷に沈めた。更に、命令を下したギャングを殺して行くネルズ。 麻薬取り引きを仕切っているのは、バイキングと呼ばれるギャングのボスだった。自分の手下が3人も姿を消したことを不審に思うバイキング。彼は親の跡を継いだ二代目のボスであり非常に神経質で、小学生の息子ライアンを優秀に育てるために極端な教育を施し、息子から嫌われていた。 ネルズの兄は若い頃はギャングで、バイキングとも親しかった。兄から情報を聞き出し、息子の仇がバイキングであることを知るネルズ。 麻薬絡みで先住民の若者を殺すバイキング。彼は地元で長く麻薬取り引きに携わっている先住民の酋長の息子だった。復讐を誓いバイキングを追う酋長。 バイキングを殺すなら殺し屋を雇えとの兄のアドバイスに従うネルズ。しかし、殺し屋はバイキングからも金を得るために殺害計画を密告した。コックスマンというネルズの姓を聞いて勘違いし、ネルズの兄を殺すバイキング。 復讐のために、バイキングの息子ライアンを誘拐するネルズ。父親よりもネルズに懷いて除雪車の操縦を習うライアン。ネルズの身元を知ったバイキングと手下たちに急襲され、ネルズは窮地に陥るが、そこへ酋長と先住民が駆けつけ、銃撃戦の末に相討ちで全滅した。父親を嫌っているライアンは除雪車を運転して惨劇の場を去り、ネルズは生き残った酋長を連れて町の除雪作業に戻った。 キャスト※括弧内は日本語吹替[5]
製作2017年1月31日、ハンス・ペテル・モランド監督の新作映画『Hard Powder』にリーアム・ニーソンが出演するとの報道があった[6]。3月14日、ドメニク・ランバルドッツィの出演が決まったと報じられた[7]。15日、エミー・ロッサムがキャスト入りした[8]。16日、ベンジャミン・ホリングスワースが起用されたと報じられた[9]。24日、ローラ・ダーンが本作に出演するとの報道があった[10]。28日、ジュリア・ジョーンズが本作の出演交渉に臨んでいると報じられた[11]。29日、ジョン・ドーマンの出演が決まった[12]。4月5日、アレクス・ポーノヴィッチがキャスト入りした[13]。 撮影2017年3月、本作の主要撮影がカナダのアルバータ州で始まった[14]。 公開・マーケティング2017年11月2日、サミット・エンターテインメントが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[15]。2018年10月25日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された。その際、本作のタイトルは『Hard Powder』から『Cold Pursuit』に変更された[16]。 2019年2月4日、リーアム・ニーソンがインタビューで「昔、友人が黒人にレイプされたと聞いたとき、私は町に出て黒人を殺そうとしてしまった。これは恐ろしいことである。」という主旨の告白をしたところ[17]、それがレイシズムだと糾弾され炎上した。その後、本人が釈明コメントを出したが[18]、事態は一向に沈静化しなかった。その結果、本作のレッドカーペットが中止になったり、ニーソンの『The Late Show with Stephen Colbert』出演が取りやめになったりするなどした[19][20]。 興行収入本作は『ハート・オブ・マン』、『レゴ ムービー2』、『プロディッジー』と同じ週に封切られ、公開初週末に950万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが[21]、実際の数字はそれを若干上回るものとなった。2019年2月8日、本作は全米2630館で公開され、公開初週末に1103万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場3位となった[22]。 評価本作は批評家から好意的に評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには154件のレビューがあり、批評家支持率は70%、平均点は10点満点で6.22点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『スノー・ロワイヤル』は観客がリーアム・ニーソン主演の映画に期待するアクションを届けている。同作にはユーモアや洗練されたストーリーラインもあり、そのお陰で滅多にない上質のリメイク作品となっている。」となっている[23]。また、Metacriticには38件のレビューがあり、加重平均値は58/100となっている[24]。なお、本作のCinemaScoreはB-となっている[25]。 出典
外部リンク
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