ストラスブール (軽巡洋艦)
ストラスブール (Croiseur Strasbourg) はフランス海軍の軽巡洋艦で同型艦はない。 概要本艦はフランス海軍の軽巡洋艦である。元々はドイツ帝国海軍が建造したグラウデンツ級軽巡洋艦の「レーゲンスブルク(SMS Regensburg)」で第一次世界大戦後の1920年3月10日に賠償艦としてフランスが取得し、同年6月に「ストラスブール」と改名して就役させた。 艦形やや傾斜した艦首から主砲として防盾付きの「10.5cm(45口径)速射砲」を防盾の付いた単装砲架で並列に2基、前部に司令塔を組み込んだ2層式の箱型艦橋を基部として簡素な単脚式の前部マストが立つ。マストの頂上部に見張り所が設けられ、中段部に探照灯が並列配置で1基ずつ配置された。船体中央部に等間隔に4本の煙突が立ち、その周囲は艦載艇置き場となっており、2本1組のボート・ダビッドが片舷4組ずつ計8組で運用された。舷側甲板上には等間隔に3番~10番10.5cm速射砲が単装砲架で片舷4基ずつ配置されていた。4番煙突の背後に見張り所が設けられ、それを基部として単脚式の後檣が立ち、中段に探照灯台が設けられ前後に1基ずつ配置された。艦尾甲板上には艦首と同じく10.5cm速射砲が後ろ向きに並列配置で2基ずつ配置されていた。 就役後の1915年から1917年の間に「シュトラールズント」「シュトラスブルク」は主砲をイギリス海軍の軽巡洋艦と同等の「15cm(45口径)速射砲」に更新され単装砲架で8基を装備し、対空火器として「8.8cm(45口径)単装高角砲」を舷側甲板上に片舷1基ずつ計2基を追加した。50cm魚雷発射管も水中式から甲板上に旋回式の単装発射管2門に更新された。1920年にフランス海軍で運用後は高角砲は「7.5cm(50口径)高角砲」に更新され片舷2基ずつ計4基を配置した。 艦歴就役後の「レーゲンスブルク」は1915年1月から高海艦隊の偵察部隊に所属した。 1925年にボイラーが補修されて最高速度は26ノットとなった他、対空火器が更新された。その年に第3次リーフ戦争にフランス海軍のクールベ級戦艦「パリ」と軽巡洋艦「メース」と共に本艦も参戦し、艦砲射撃に従事した。 1928年5月に北極海のスヴァールバル諸島で遭難したイタリアの飛行船「イタリア(Airship Italia)」の捜索活動に従事した。 1936年6月14日に廃艦となり、艦名はダンケルク級戦艦の2番艦に譲られた。その後、ロリアン港でハルクとなった。第二次世界大戦時にドイツ軍に鹵獲されて1944年にロリアン港のUボートブンカーであるケロマン3(fr:Base sous-marine de Lorient)の防御のために閉塞船として自沈された。現在も船体の一部が残存している。 参考図書
関連項目外部リンク
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