2004年の観測ではスオミの周囲に衛星が存在する兆候は観測されず[5]、その後も衛星の存在については否定的な観測結果が多かった[10]。一方で2016年に、スオミの光度曲線の中に自転周期に由来していない12.60時間周期の変動が存在することが報告されたが、この時は衛星が存在していれば発生しうる明確な現象(衛星による食とスオミによる衛星の掩蔽)は確認されなかった[10][11]。その後、スオミを1ヶ月以上に渡って追跡観測したところ、衛星の存在を示す観測結果が得られたという観測結果が2020年に発表された。この観測結果によると衛星はスオミの周囲を57.92 ± 0.03時間の周期で公転しており、スオミの減光の度合いからスオミと衛星の直径比は0.26 ± 0.02以上と推測されている[10]。宇宙物理学者の Robert Johnson は衛星の直径を1.98 km以上、スオミからの軌道長半径を30 kmと推定している[12]。
^Warner, Brian D. (2009). “Asteroid Lightcurve Analysis at the Palmer Divide Observatory: 2008 December - 2009 March”. The Minor Planet Bulletin36 (3): 109–116. Bibcode: 2009MPBu...36..109W. ISSN1052-8091.
^ abStephens, Robert D. (2004). “Photometry of 1196 Sheba, 1341 Edmee, 1656 Suomi, 2577 Litva, and 2612 Kathryn”. The Minor Planet Bulletin31 (4): 95–97. Bibcode: 2004MPBu...31...95S. ISSN1052-8091.
^Pravec, Petr; Harris, Alan W.; Kusnirák, Peter; Galád, Adrián; Hornoch, Kamil (2012). “Absolute magnitudes of asteroids and a revision of asteroid albedo estimates from WISE thermal observations”. Icarus221 (1): 365–387. Bibcode: 2012Icar..221..365P. doi:10.1016/j.icarus.2012.07.026.