ジー・オーグループジー・オーグループは、大神源太(おおがみ げんた、1963年 - 2019年)が実質的に経営していた企業グループ。ジャパンジー・オーグループインターナショナル株式会社を持株会社としてその下にグループ企業を置いた。「ジー・オー」は大神のイニシャルの“Genta Ogami”に由来し、登記上を含めた公式な表記は「ジー.オー」である。本社は東京都港区三田にあった。1996年頃より、グループ企業のジー・コスモス・ジャパン株式会社が、独特な手法で個人から多額の資金を集めたが、出資法違反や詐欺の疑いで大神が逮捕され、後に破産した。大神は2019年、山形にある刑務所内で、体調を崩し死亡した。 グループ企業
これらのグループ企業のうちのほとんどが、事業実態の無い所謂ペーパーカンパニーであった。現在は、全企業が清算されているため現存しない。 事件経過
事業実態ジー・システムによる通信販売詐欺「ジー・システム」とは、消費者が商品ガイドから商品を選択し、その商品の広告費を出し(これを「エントリー」と言い、1回のエントリーに2000円の手数料が必要)、通信販売でエントリーした商品が売れると、グループ会社から売り上げに応じた配当金(報償金)が消費者に支払われる仕組みである。 広告代理会社ジー・コスモス・ジャパンが、求人情報誌や新聞折り込み広告に在宅ワークの求人広告を出し、資料請求者に「ジー・システムの手引き」という冊子を送付する。在宅ワークを装って消費者(求職者)を勧誘しているが、実際は広告費名目の出資金集めだった。また電話で、「ジーシステムに登録して広告費を出すと高額な配当が確実に得られる」などと勧誘した。また、ジー・システムの利用には、会員登録して月会費3000円を1年分一括で支払う必要があり、消費者が請求すれば出資した広告費は返金される契約であった。 実際には、ジー・システムだけでは思うように出資金が集まらず、その後「確約エントリー」「広告活動代金」「買収設立活動代金」などの名目で元本保証で高配当を謳った資金集めを行ったが、通信販売事業が行われることは無かった。2002年3月に警視庁がグループ各社を出資法違反容疑で家宅捜索した際、通信販売用の商品が全く発見されなかったことから、ジー・システム自体が架空の事業だったことが明らかになった。 ユニバG販売事業ジー・ユニバーサルが手がけていた事業で、フィリピンを原産とするバナバの葉を原料とする茶「ユニバG」を、「生活習慣病予防に役立つ」「薬餌飲料」とPRして販売した。テレビCMや販促資料にはハリウッド俳優のジャン=クロード・ヴァン・ダムを起用した。 さらには、『ユニバG物語〝私がアジアを救う〟』という販促ビデオを製作。内容は大神本人がフィリピンの密林でバナバ葉を探し求める、というもので、途中には大神が密林をダッシュしたり、懸垂をするシーンが盛り込まれた。また、オープニング曲が『ロッキー』の模倣であることが容易にわかることから、一部マニアの話題となった。疑惑が持ち上がってから、日本のニュース番組でこの映像が流された。 その他
関連項目
出典
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