ジュンブロッサム(欧字名:Jun Blossom、2019年4月15日 - )は、日本の競走馬[1]。2024年の富士ステークスの勝ち馬である。
馬名の意味は、冠名+花。開花する様に[3]。
経歴
2歳(2021年)
2021年10月23日、東京競馬場第5レースの2歳新馬戦(芝2000m)に、武豊を鞍上に迎えデビュー[4]。道中は前目3番手に位置付け、内から追走して行く。しかし、直線で脚を伸ばしたが、伸びきれず2着[5]。続く2歳未勝利戦では、前から3〜4番手を追走。直線では逃げるユイノゴトクを追い、驚異的な末脚を発揮。ゴール前で交わし2歳コースレコードタイムで初勝利を挙げた[6][7]。
3歳(2022年)
3歳初戦として初の重賞挑戦となる共同通信杯を選択[8]。道中は前団に付けながら前を追っていく。直線では脚を伸ばすが、内によれる場面もあり伸びきれず4着となった[9]。次走のアルメリア賞では、最内から馬群を追走。最後は進路が阻まれ伸びきれず2着[10]。その後陣営は、アーリントンカップへ参戦を表明[11]。レースはスタートで出遅れてしまい最後方から追走する形に。直線で大外から追い込んで行ったが、先頭には届かず4着[12]。その後、1勝クラスでは後方から追い上げる違った作戦に出たが、先頭には届かず4着。
休養を経て出雲崎特別(1勝クラス)へ。単勝オッズは1.7倍の1番人気と断トツの人気だった。道中は中団に控え脚を溜め、1000m58秒9のペースで追走していく。残り400mで鞍上の鞭に反応し、先頭のケイアイセナを交わしまたもレコードタイムで2勝目を挙げた[13]。また休養した後、陣営は神戸新聞杯を選択した[14]。レースでは前団から中団に位置し、4コーナーでは先頭に並びかけて行ったが、直線では後続馬に交わされ4着[15]。その後は、オリエンタル賞では後方から追い上げたが及ばず2着[16]。フォーチュンCでは伸びきれず4着となった[17]。
4歳(2023年)
4歳シーズンは須磨特別から始動。道中は馬群が一団となる中、後方2番手に位置付ける。直線では大外から差し迫ったが、デビットバローズに逃げ切られ2着[18]。2戦目の館山特別は、初の不良馬場でのレースとなった。中団に控えて馬群を進み、3〜4コーナー中間から動いて行ったが、直線で進んで行けず6着[19]。春は休養し、夏初戦は豊栄特別から。スタートは後方寄りの位置から飛び出す。直線は馬群内を切り裂き、迫って行くが外からミシシッピテソーロに抜け出され2着[20]。五頭連峰特別では、あまり良いスタートを切れず後方から。道中で中団に上げていき、直線で前を追うが届かず2着[21]。2勝クラスで苦しむ結果となった。
そして、迎えた2勝クラス・MロードカナロアC。単勝オッズは圧倒的な1.3倍の1番人気だった。道中は中団の位置に付け、先頭を追っていく。馬群の外側に付けた4コーナーから直線に入っていき、更に加速。ゴール寸前でトゥードジボンを差し切り3勝目を挙げ[22][23]、冬は休養に入った。
5歳(2024年)
5歳緒戦は3勝クラス・石清水S。レースは馬群の中団に控える形で進める。直線では馬群内から脚を伸ばすが、伸びきれず5着[24]。春を休養し、次走の水無月Sでは、中団で構える形で進める。直線で外に進路を変え、残り300mで鞍上の鞭に反応。一気に末脚で先頭に立つと、ウインスノーライトに3馬身差を付け勝利[25]。オープン入りを決めた[26]。次走は関屋記念を選択[27]。3.7倍の1番人気でのレースとなった。良いスタートは決めれず、後方2番手から進める。残り600mから加速し、先頭に迫るが差せず3着となった[28]。
陣営が次走に選択したのは富士ステークス。道中は中団で脚を溜めつつ馬群を追走。直線では残り400mから動かして行き、鞍上の鞭に反応し更に加速。先に抜き出たソウルラッシュとロジリオンを差し切った。悲願の重賞初制覇となった[29][30]。またこれが、ワールドエース産駒としてもJRA重賞初制覇となった[31]。次走は優先出走権を獲得したマイルチャンピオンシップへ参戦[32]。スタートは出遅れ後方に位置付ける。4コーナーから鞍上が動かし、直線では伸び脚を見せたものの、出遅れが響き10着に敗れた[33]。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.com[34]およびJBISサーチ[35]の情報に基づく。
競走日
|
競馬場
|
競走名
|
格
|
距離(馬場)
|
頭 数
|
枠 番
|
馬 番
|
オッズ (人気)
|
着順
|
タイム (上り3F)
|
着差
|
騎手
|
斤量 [kg]
|
1着馬(2着馬)
|
馬体重 [kg]
|
2021.10.23
|
東京
|
2歳新馬
|
|
芝2000m(良)
|
16
|
4
|
7
|
003.90(2人)
|
02着
|
R2:03.4(34.5)
|
-0.2
|
0武豊
|
55
|
デリカテス
|
458
|
0000.11.20
|
東京
|
2歳未勝利
|
|
芝2000m(良)
|
14
|
7
|
12
|
004.40(2人)
|
01着
|
R1:59.2(34.4)
|
-0.1
|
0武豊
|
55
|
(ローシャムパーク)
|
456
|
2022.02.13
|
東京
|
共同通信杯
|
GIII
|
芝1800m(稍)
|
11
|
7
|
9
|
020.20(6人)
|
04着
|
R1:48.5(34.5)
|
-0.6
|
0武豊
|
56
|
ダノンベルーガ
|
474
|
0000.03.06
|
阪神
|
アルメリア賞
|
1勝
|
芝1800m(良)
|
7
|
1
|
1
|
001.40(1人)
|
02着
|
R1:46.4(34.7)
|
-0.1
|
0吉田隼人
|
56
|
ピースオブエイト
|
472
|
0000.04.16
|
阪神
|
アーリントンC
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
18
|
6
|
12
|
005.30(2人)
|
04着
|
R1:32.9(33.3)
|
-0.2
|
0吉田隼人
|
56
|
ダノンスコーピオン
|
466
|
0000.05.07
|
中京
|
3歳1勝クラス
|
|
芝1600m(良)
|
9
|
8
|
9
|
001.70(1人)
|
04着
|
R1:34.2(32.6)
|
-0.2
|
0福永祐一
|
56
|
タガノフィナーレ
|
466
|
0000.07.31
|
新潟
|
出雲崎特別
|
1勝
|
芝1800m(良)
|
17
|
8
|
16
|
001.70(1人)
|
01着
|
R1:44.1(33.2)
|
-0.2
|
0川田将雅
|
54
|
(ケイアイセナ)
|
460
|
0000.09.25
|
中京
|
神戸新聞杯
|
GII
|
芝2200m(良)
|
17
|
6
|
12
|
011.10(6人)
|
04着
|
R2:11.8(35.1)
|
-0.7
|
0坂井瑠星
|
56
|
ジャスティンパレス
|
466
|
0000.11.27
|
東京
|
オリエンタル賞
|
2勝
|
芝2000m(良)
|
14
|
5
|
8
|
001.60(1人)
|
02着
|
R1:59.0(33.1)
|
-0.1
|
0C.デムーロ
|
55
|
スパイダーゴールド
|
466
|
0000.12.28
|
阪神
|
フォーチュンC
|
2勝
|
芝2000m(良)
|
14
|
7
|
11
|
001.50(1人)
|
04着
|
R1:59.9(35.2)
|
-0.2
|
0川田将雅
|
56
|
ブルーロワイヤル
|
474
|
2023.02.11
|
阪神
|
須磨特別
|
2勝
|
芝1800m(良)
|
10
|
7
|
8
|
002.40(1人)
|
02着
|
R1:46.0(33.1)
|
-0.1
|
0坂井瑠星
|
57
|
デビットバローズ
|
480
|
0000.03.18
|
中山
|
館山特別
|
2勝
|
芝2000m(不)
|
11
|
6
|
7
|
002.30(1人)
|
06着
|
R2:06.3(38.1)
|
-0.9
|
0C.ルメール
|
58
|
リカンカブール
|
476
|
0000.07.30
|
新潟
|
豊栄特別
|
2勝
|
芝1600m(良)
|
13
|
1
|
1
|
002.60(1人)
|
02着
|
R1:33.6(32.4)
|
-0.0
|
0坂井瑠星
|
58
|
ミシシッピテソーロ
|
470
|
0000.08.27
|
新潟
|
五頭連峰特別
|
2勝
|
芝1600m(良)
|
17
|
7
|
13
|
003.10(1人)
|
02着
|
R1:33.3(32.7)
|
-0.1
|
0石川裕紀人
|
58
|
テーオーグランビル
|
466
|
0000.09.18
|
阪神
|
MロードカナロアC
|
2勝
|
芝1600m(良)
|
10
|
2
|
2
|
001.30(1人)
|
01着
|
R1:31.8(32.6)
|
-0.2
|
0川田将雅
|
58
|
(トゥードジボン)
|
466
|
2024.01.20
|
京都
|
石清水S
|
3勝
|
芝1600m(重)
|
16
|
4
|
8
|
002.70(1人)
|
05着
|
R1:35.2(34.9)
|
-0.3
|
0川田将雅
|
57
|
トランキリテ
|
478
|
0000.06.08
|
京都
|
水無月S
|
3勝
|
芝1600m(良)
|
10
|
7
|
7
|
001.80(1人)
|
01着
|
R1:31.5(33.1)
|
-0.5
|
0川田将雅
|
58
|
(ウインスノーライト)
|
476
|
0000.08.11
|
新潟
|
関屋記念
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
18
|
3
|
6
|
003.70(1人)
|
03着
|
R1:33.2(32.5)
|
-0.3
|
0戸崎圭太
|
57
|
トゥードジボン
|
468
|
0000.10.19
|
東京
|
富士S
|
GII
|
芝1600m(良)
|
17
|
8
|
16
|
007.20(4人)
|
01着
|
R1:32.1(33.1)
|
-0.1
|
0戸崎圭太
|
57
|
(ソウルラッシュ)
|
470
|
0000.11.17
|
京都
|
マイルCS
|
GI
|
芝1600m(良)
|
17
|
3
|
5
|
009.70(5人)
|
10着
|
R1:32.7(34.0)
|
-0.7
|
0戸崎圭太
|
58
|
ソウルラッシュ
|
472
|
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す
- 競走成績は2024年11月17日現在
血統表
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ジュンブロッサム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年10月19日閲覧。
- ^ 「ライフフォーセールの2019など、先週の入厩情報/栗東トレセンニュース」『netkeiba.com』。2024年10月19日閲覧。
- ^ “競走馬情報 ジュンブロッサム”. 日本中央競馬会. 2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【JRA新馬戦】シャフリヤールの半弟アルファヒディ、超高額馬リアドなどがデビュー」『netkeiba.com』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【メイクデビュー】(東京5R)伏兵デリカテスが新馬勝ち」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【東京2R・2歳未勝利】ジュンブロッサムが2歳コースレコードV 武豊騎手「なかなかいい勝ち方」」『スポーツ報知』2021年11月20日。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【2歳未勝利】(東京2R)ジュンブロッサムがレコードタイムで快勝」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【共同通信杯出走馬・騎手確定】ダノンスコーピオン&川田将雅騎手、ジオグリフ&C.ルメール騎手など11頭」『netkeiba.com』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【共同通信杯】(東京)ダノンベルーガが直線で突き抜けて重賞制覇」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【アルメリア賞】(阪神)久々のピースオブエイトが外から伸びて連勝」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【アーリントンC出走馬・騎手確定】ダノンスコーピオン&川田将雅騎手、キングエルメス&坂井瑠星騎手など18頭」『netkeiba.com』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【アーリントンC】(阪神)ダノンスコーピオンがゴール前で差し切って重賞初制覇」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「1番人気ジュンブロッサムがレコードV 川田騎手「学びのあるレースになりました」/出雲崎特別」『日刊スポーツ』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【次走】ジュンブロッサムは神戸新聞杯へ 前走レコード勝ちの勢いそのままに重賞制覇へ」『netkeiba.com』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【神戸新聞杯】ジュンブロッサムは菊切符に首差及ばずの4着 坂井瑠星騎手「最後に止まったのは少し距離が長いのかも知れません」」『スポーツ報知』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【オリエンタル賞】(東京)スパイダーゴールドがゴール寸前で差し切り勝ちを収める」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【フォーチュンC】(阪神)外から伸びたブルーロワイヤルが後続を振り切り3連勝」『ラジオNIKKEI』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【須磨特別】(阪神)デビットバローズがマイペースで逃げ切り3連勝」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【館山特別】(中山)馬群を割って伸びたリカンカブールが勝ち上がり」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【豊栄特別】(新潟)ミシシッピテソーロが外から抜け出す」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【五頭連峰特別】(新潟)3歳馬テーオーグランビルが外からものすごい勢いで差し切り3連勝」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【ロードカナロアC】(阪神)ジュンブロッサムが外から豪快に伸ばして勝利」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【阪神10R・ロードカナロアC】ジュンブロッサム2着惜敗にサヨナラ 力の違い見せた」『スポーツニッポン』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【石清水S】(京都)トランキリテが鋭く伸びて差し切る」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【水無月S】(京都)外から追い込んだジュンブロッサムが直線で突き放し完勝」『ラジオNIKKEI』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【水無月S/京都11R】ジュンブロッサムが断然人気に応える〝完勝〟で堂々のオープン入り」『東京スポーツ』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【関屋記念出走馬・騎手確定】ジュンブロッサム&戸崎圭太騎手、プレサージュリフト&C.ルメール騎手など18頭」『netkeiba.com』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「1番人気ジュンブロッサム3着 力示す上がり最速タイ32秒5/関屋記念」『日刊スポーツ』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【富士S】直線外から突き抜けジュンブロッサムが重賞初制覇 1番人気ソウルラッシュは2着」『スポーツ報知』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「「狙ったところよりもいい位置で…」戸崎騎手も会心!ジュンブロッサムが重賞初制覇!/富士S」『日刊スポーツ』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「【富士S】ジュンブロッサムが鋭伸V!ワールドエース産駒初のJRA重賞制覇」『サンスポZBAT!』。2024年10月19日閲覧。
- ^ 「「このまま秋のG1へ」友道師も明言!ジュンブロッサムがマイルCS制覇へ視界良好だ/富士S」『日刊スポーツ』。2024年10月20日閲覧。
- ^ 「【マイルCS】ジュンブロッサム出遅れ響いて10着 戸崎「ゲートに入ってからじっとしていなくて」」『スポーツニッポン』。2024年12月30日閲覧。
- ^ “ジュンブロッサムの競走成績”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2024年10月19日閲覧。
- ^ “ジュンブロッサム 競走成績”. JBISサーチ. 2024年10月19日閲覧。
- ^ a b “血統情報:5代血統表|ジュンブロッサム”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2024年10月19日閲覧。
- ^ a b c “ジュンブロッサムの血統表|競走馬データ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2024年10月19日閲覧。
外部リンク