ジュゼッピーナ・ボツァッキ

ジュゼッピーナ・ボツァッキ、1870年

ジュゼッピーナ・ボツァッキGiuseppina Bozzacchi1853年11月23日 - 1870年11月23日)は、イタリアバレエダンサーである。16歳のときにバレエコッペリア』のヒロイン、スワニルダ役を初演したことで知られている。

生涯

ジュゼッピーナ・ボツァッキは、ミラノで生まれ、アミーナ・ボスケッティ(Amina Boschetti、1836年 - 1881年)にバレエの手ほどきを受けた[1]

その後、当時著名だったバレエの指導者、マダム・ドミニク(Mme Dominique)[2]に師事するため、パリに出てバレエを学んでいたボツァッキは、『コッペリア』のヒロイン、スワニルダ役を探していた振付家、アルテュール・サン=レオンらに見出されて主役デビューすることになった[1]

『コッペリア』は1870年5月25日に、パリ・オペラ座において、時の皇帝ナポレオン三世臨席のもとで初演され、大成功を収めた[1][3]

しかし、同年7月に普仏戦争が勃発し、その影響でオペラ座は閉鎖せざるを得なくなった。ボツァッキへの給与の支払いは滞り、彼女は病を得てしまった。ボツァッキは天然痘を発病し、17歳の誕生日の朝に死去した[1][4]

普仏戦争の終了後、『コッペリア』は1871年に再演されている。ボツァッキの死後、スワニルダ役はレオンティーヌ・ボーグラン(Leontine Beaugrand1842年 - 1925年)が引き継いだ[5][6]

脚注

  1. ^ a b c d 『オックスフォード バレエダンス事典』499頁。
  2. ^ マダム・ドミニクは、ボツァッキと同様に夭逝したエマ・リヴリーの指導者でもあった。
  3. ^ 8月31日までの間に、彼女は『コッペリア』に18回出演した。
  4. ^ 彼女をスワニルダ役に抜擢したサン=レオンも、同年9月に死去している。
  5. ^ French Ballet At The End of the 19th Century 2011年5月15日閲覧。(英語)
  6. ^ The Creation of Coppéliaインターネットアーカイブ)2011年5月15日閲覧。(英語)

参考文献

デブラ・クレイン、ジュディス・マックレル 『オックスフォード バレエダンス事典』 鈴木晶監訳、赤尾雄人・海野敏・長野由紀訳、平凡社、2010年。ISBN 978-4-582-12522-1

関連項目

外部リンク