レヴィ・ジャレッド・バートン(Levi Jared Burton , 1981年6月2日 - )は、アメリカ合衆国・サウスカロライナ州ウェストミンスター出身の元プロ野球選手(投手)。右投右打。
経歴
アスレチックス傘下時代
2002年、MLBドラフト8巡目(全体248位)でオークランド・アスレチックスから指名され、6月12日に契約。A-級バンクーバー・カナディアンズで13試合に登板し、0勝4敗1セーブ、防御率3.58だった。
2003年はA級ケーンカウンティ・クーガーズで15試合に登板し、2勝1敗1セーブ、防御率2.27だった。
2004年はルーキー級アリゾナリーグ・アスレチックスで5試合に登板後、7月にA+級モデスト・アスレチックスへ昇格。A+級では10試合に登板し、3勝2敗、防御率4.78だった。
2005年はA+級ストックトン・ポーツで52試合に登板し、4勝4敗24セーブ、防御率2.60だった。
2006年はAA級ミッドランド・ロックハウンズで53試合に登板し、6勝5敗1セーブ、防御率4.14だった。
レッズ時代
2006年12月に行われたルール・ファイブ・ドラフトでシンシナティ・レッズから指名され移籍した[1]。
2007年は開幕ロースター入りを果たし、4月4日のシカゴ・カブス戦でメジャーデビュー。3点ビハインドの9回表から登板したが、先頭打者に四球を与え、代走のロニー・セデーニョが盗塁死したものの、続くアルフォンソ・ソリアーノにも四球を与え、その際に暴投を記録。さらにジャック・ジョーンズにも三者連続となる四球を与え、降板した[2]。4月7日に球場の外野をランニング中に左ハムストリングを痛め、翌日の4月8日に15日間の故障者リスト入りした[3]。5月9日に復帰[4]。その後は10試合に登板していたが、6月12日に腰の故障で15日間の故障者リスト入りした[5]。7月7日に復帰。復帰後はセットアッパーとしての起用が増え、シーズン終了まで定着した。この年は47試合に登板し、4勝2敗、防御率2.51だった。
2008年も開幕からリリーフ陣に加わったが、7月19日に右腕の故障で15日間の故障者リスト入りした[6]。9月2日に復帰。この年は故障で約2ヶ月間離脱したものの、54試合に登板。5勝1敗、防御率3.22だった。
2009年2月21日にレッズと1年契約に合意。この年も開幕ロースター入りしたが、開幕から20試合で防御率6.33と不調が続き、6月1日にAAA級ルイビル・バッツへ降格[7]。降格時には「自分の投球ができていなかった」と話していたが、代わりに故障者リストから復帰したエディンソン・ボルケスが翌日の6月2日に再び故障者リスト入りしたため、再昇格した[8]。昇格後は主に敗戦処理として9試合に登板し、防御率2.19と好投していたが、メジャー未経験の内野手であるドリュー・サットンを昇格させるため、7月1日にAAA級へ降格[9]。突然の降格に気を悪くし、報道陣の質問にも答えなかったが、降格後はAAA級で8試合に登板し、2勝0敗、防御率1.00と完璧な内容を残したため、7月20日に再昇格[10]。しかし7月26日に右肩の故障で15日間の故障者リスト入りした[11]。8月10日に復帰[12]。この年は53試合に登板し、1勝0敗、防御率4.40だった。
2010年1月18日にレッズと81万ドルの1年契約に合意[13][14]。スプリングトレーニングでは7試合に登板したが、防御率5.63と振るわず、ルーキーのローガン・オンドルーセックにリリーフの座を奪われ、4月2日にAAA級ルイビルへ降格した[15]。4月8日に甲状腺機能亢進症の診断を受け、5月20日に復帰。AAA級では33試合に登板し、3勝2敗4セーブ、防御率2.61だった。シーズン終盤の9月13日にメジャーへ昇格し[16]、4試合に登板した。
2011年1月6日にレッズと75万ドル+出来高[17]の1年契約に合意[18]。スプリングトレーニングでは9試合に登板したが、3月31日に右肩の故障で15日間の故障者リスト入りした[19]。その後も右肩の状態は芳しくなく、4月からはノースロー調整が続いていた[20]が、4月18日に60日間の故障者リストへ異動し、4月22日に関節鏡視下手術を行った[21]。8月23日に故障者リストから復帰し、AAA級ルイビルへ異動。登録枠が拡大された9月1日に再昇格した[22]。この年は6試合に登板し、防御率3.86だった。オフの10月31日に40人枠から外れ、AAA級ルイビルへ降格した[23]が、11月1日にマイナー契約を拒否し、FAとなった。
ツインズ時代
2011年11月11日にミネソタ・ツインズとマイナー契約を結んだ[24]。
2012年はスプリングトレーニングで11試合に登板し、防御率1.64の好投をみせ、4月4日にツインズとメジャー契約を結び[25]、開幕ロースター入りを果たした。この年は64試合に登板し、3勝2敗5セーブ、防御率2.18を記録。オフの12月6日にツインズと総額550万ドルの2年契約[26](2015年・360万ドルの球団オプション付き[27])を結んだ[28]。
2013年は自己最多の71試合に登板し、2勝9敗2セーブ、防御率3.82だった。
2014年は68試合に登板し、3勝5敗3セーブ、防御率4.36だった。オフの10月22日にツインズが360万ドルの球団オプションを破棄したため、FAとなった[29]。
ツインズ退団後
2015年2月16日、ニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を交わし入団[30]。3月26日に自由契約となったが[31]、契約内容を変更し29日にマイナー契約で再契約を交わした[32]。5月16日に再び解雇となった[33]。
5月24日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだが、6月30日に自ら契約解除を希望し自由契約となった。
投球スタイル
86~90マイルのチェンジアップを主体に投げる珍しいタイプの投手。次いで、91~96マイルのフォーシーム、84~88マイルのスライダーを投げる割合が高い[34]。
詳細情報
年度別投手成績
年
度 |
球
団 |
登
板 |
先
発 |
完
投 |
完
封 |
無 四 球 |
勝
利 |
敗
戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝
率 |
打
者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬
遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴
投 |
ボ 丨 ク |
失
点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P
|
2007
|
CIN
|
47 |
0 |
0 |
0 |
0 |
4 |
2 |
0 |
11 |
.667 |
176 |
43.0 |
28 |
2 |
22 |
4 |
2 |
36 |
3 |
1 |
15 |
12 |
2.51 |
1.16
|
2008
|
54 |
0 |
0 |
0 |
0 |
5 |
1 |
0 |
11 |
.833 |
257 |
58.2 |
56 |
6 |
25 |
3 |
2 |
58 |
2 |
1 |
24 |
21 |
3.22 |
1.38
|
2009
|
53 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
7 |
1.000 |
265 |
59.1 |
61 |
5 |
23 |
6 |
4 |
45 |
2 |
0 |
30 |
29 |
4.40 |
1.42
|
2010
|
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
---- |
10 |
3.1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0.00 |
0.00
|
2011
|
6 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
---- |
23 |
4.2 |
6 |
1 |
3 |
0 |
0 |
3 |
0 |
0 |
2 |
2 |
3.86 |
1.93
|
2012
|
MIN
|
64 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
2 |
5 |
18 |
.600 |
245 |
62.0 |
41 |
5 |
16 |
1 |
5 |
55 |
0 |
0 |
21 |
15 |
2.18 |
0.92
|
2013
|
71 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
9 |
2 |
27 |
.182 |
281 |
66.0 |
61 |
6 |
22 |
5 |
5 |
61 |
2 |
0 |
29 |
28 |
3.82 |
1.26
|
2014
|
68 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
5 |
3 |
14 |
.375 |
272 |
64.0 |
58 |
6 |
25 |
3 |
3 |
46 |
1 |
0 |
34 |
31 |
4.36 |
1.29
|
MLB:8年
|
367 |
0 |
0 |
0 |
0 |
18 |
19 |
10 |
90 |
.486 |
1529 |
361.0 |
311 |
31 |
136 |
22 |
21 |
305 |
10 |
2 |
155 |
138 |
3.44 |
1.23
|
背番号
- 51 (2007年 - 2011年)
- 61 (2012年 - 2014年)
脚注
- ^ “Reds acquire outfielder Josh Hamilton”. MLB.com Reds Press Release (December 7, 2006). January 9, 2015閲覧。
- ^ “Scores for Apr 4, 2007”. ESPN MLB (April 4, 2007). January 9, 2015閲覧。
- ^ Jeff Wallner (April 8, 2007). “Notes: Milton activated, Burton to DL”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (May 10, 2007). “Notes: Milton placed on 15-day DL”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (June 13, 2007). “Notes: Dunn not shocked by trade talk”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Brandon Harris (July 20, 2008). “Despite recovery claims, Burton hits DL”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (June 2, 2009). “Burton optioned to Triple-A Louisville”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (June 3, 2009). “Volquez returns to DL with elbow tendinitis”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (July 2, 2009). “Reds promote Sutton from Minors”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (July 21, 2009). “Burton returns to Reds with new perspective”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Andrew Simon (July 27, 2009). “Reds put reliever Burton on DL”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (August 11, 2009). “Burton activated; Dickerson to follow”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ “Reds, Burton avoid arbitration”. MLB.com Reds Press Release (January 18, 2010). January 9, 2015閲覧。
- ^ “RHP Burton, Reds reach 1-year deal for $810,000”. ESPN MLB (January 18, 2010). January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (April 3, 2010). “Francisco survives Reds' final 13 cuts”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ “Reds recall reliever Burton from Triple-A”. MLB.com (September 14, 2010). January 9, 2015閲覧。
- ^ 30試合・40試合登板でそれぞれ2万ドル、50試合・60試合登板でそれぞれ2万5000ドルが追加される。
- ^ “Reds avoid arbitration with RH Jared Burton”. ESPN MLB (January 6, 2011). January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (March 31, 2011). “Reds' Burton to start season on 15-day DL”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ “Burton shut down from throwing”. MLB.com (April 10, 2011). January 9, 2015閲覧。
- ^ “Burton undergoes shoulder surgery”. MLB.com (April 23, 2011). January 9, 2015閲覧。
- ^ “Reds call up eight players as rosters expand”. MLB.com (September 2, 2011). January 9, 2015閲覧。
- ^ Mark Sheldon (November 1, 2011). “Reds pick up Phillips' option, decline Cordero's”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ Rhett Bollinger (November 11, 2011). “Twins appear close to signing infielder Carroll”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ “Twins place Baker on 15-day disabled list and option Marquis to New Britain”. MLB.com Twins Press Release (April 4, 2012). January 9, 2015閲覧。
- ^ 2013年は205万ドル、2014年は325万ドル。
- ^ 違約金は20万ドル。
- ^ “Twins sign Burton to extension”. MLB.com Twins Press Release (December 7, 2012). January 9, 2015閲覧。
- ^ Rhett Bollinger (October 23, 2014). “Burton heads to free agency after Twins decline option”. MLB.com. January 9, 2015閲覧。
- ^ “Yankees Sign Jared Burton To Minor League Deal”. MLB Trade Rumors. 2015年2月20日閲覧。
- ^ “Yankees Release Jared Burton”. MLB Trade Rumors. 2015年3月26日閲覧。
- ^ “Yanks bring back Burton three days after release”. Yankees.com. 2015年3月29日閲覧。
- ^ “Minor Moves: Burton, Blanton, Boscan, Mitchell”. MLB Trade Rumors. 2015年5月17日閲覧。
- ^ Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Player Card: Jared Burton
関連項目
外部リンク