ジゼラ・ゲティ

ジゼラ・ゲティ Gisela Getty
2008年、Das Blaue Sofaにて
生誕	ジゼラ・マルティン・シュミット (1949-04-03) 1949年4月3日（75歳） 西ドイツヘッセン州カッセル
出身校	カッセル芸術大学
職業	写真家・著作家
配偶者	ゲルハルト・ビュッテンベンダー（? -?） ロルフ・ツァハー（1972年-?、離婚、子供1人） ジョン・ポール・ゲティ3世（1974年-1993年、離婚、子供1人）
子供	バルサザール・ゲティ
親戚	ユッタ・ヴィンケルマン（姉妹）

ジゼラ・マルティン・ゲティ（Gisela Martine Getty、旧姓シュミット (Schmidt)、1949年4月3日 – ）は、ドイツの写真家、著作家。

来歴

ジゼラ・ゲティは双子の姉妹ユッタ・ヴィンケルマンと共にカッセルのルドルフ・シュタイナー学校に通った[1]。1966年から1970年まで、カッセル芸術大学でグラフィック、映画、写真を学んだ。ユッタとその夫で映画監督のアドルフ・ヴィンケルマン（英語版）と共にカッセル映画グループを設立。

ジゼラとユッタは西ベルリンの1968年の抗議行動の参加者として、またライナー・ラングハンス（英語版）の友人として知られていた。映画監督ゲルハルト・ビュッテンベンダーと俳優ロルフ・ツァハー（英語版）（アンナ（1972年10月25日 - ）という娘が生まれた）との短い結婚の後、1973年からイタリアで暮らし始め、アメリカの大富豪一族のジョン・ポール・ゲティ3世と知り合った。1973年の中頃にゲティがローマで誘拐され、ジゼラとユッタは一時的に嫌疑をかけられた[2]。1974年、ポール・ゲティ3世と結婚、息子バルサザール・ゲティ（1975年1月22日 - ）が生まれたが1993年に離婚。結婚当時ロサンゼルスとサンフランシスコで暮らし、1981年にミュンヘンに移った[3]。1970年代に知り合った著名な友人たちとしてデニス・ホッパー、レナード・コーエン、ボブ・ディラン、カルロ・ポンティ、フェデリコ・フェリーニが挙げられる[4][5]。

ユッタは1976年にミュンヘンでライナー・ラングハンス、カメラマンのアンナ・ワーナー（ドイツ語版）、モデルのブリギッテ・シュトロイベル（ドイツ語版）といわゆる「ハーレム」 (Der Harem) を作り上げた。1978年に映画製作者・ジャーナリストのクリスタ・リッター（ドイツ語版）、1991年にゲティも加わり、ラングハンスを中心に計5人の女性の主に精神的な長期の関係が今日まで続いている[6]。

ユッタ、著作家ジャマル・トゥシック（ドイツ語版）との共著「Die Zwillinge oder Vom Versuch, Geld und Geist zu küssen」は、1968年抗議行動世代を背景とした姉妹の伝記である。この書籍に対する評価は概ね否定的なものだった[7]。NZZの評論家は「盲目的ナルシシズムの歴史書」「無意味な自己満足の本」と呼んだ[8]。対してデア・シュピーゲルのマティアス・マトゥセック（ドイツ語版）は「薬物による精神錯乱、並外れた狂気、アーティストのベッドでのセックス、の悪魔のようなカクテル」、「双子は性的非日常、優雅なサドマゾヒズムを持ち、2度読んでみても未だに刺激が残されている。」と評した[9]。

2013年に出版された「Unter dem Cherrytree」は、日刊紙ディ・ヴェルトの書評において「個人的な神話（中略）、半分は日本のマンガ、半分はインドの神話、黙示録と永遠に続く輪廻転生」と書かれた[10]。

ミュンヘンのシュヴァービングで写真家・著作家を営んでいる。

著作

• Kidnapping Paul. Die Geschichte einer Entführung （ユッタ・ヴィンケルマンと共著、weissbooks.w、フランクフルト・アム・マイン 2018年 ISBN 978-3-86337-125-8）
• Unter dem Cherrytree （ユッタ・ヴィンケルマンと共著、BoD Norderstedt、Bildstein版、ライプツィヒ、ドレスデン 2013年 ISBN 978-3732246-30-4）
• The Twins （ユッタ・ヴィンケルマンと共著、Blumenbar、ベルリン 2010年 ISBN 978-3-936738-72-8）
• Die Zwillinge oder Vom Versuch, Geld und Geist zu küssen （ユッタ・ヴィンケルマン、ジャマル・トゥシックと共著、weissbooks.w、フランクフルト・アム・マイン 2008年 ISBN 978-3-940888-01-3）
• Future-Sex （ユッタ・ヴィンケルマンと共著、Metropolitan-Verlag、デュッセルドルフ、ミュンヘン 1996年 ISBN 3-89623-017-4）

脚注

1. Wilde Zwillinge der 70er über Drogen und Sex, Welt Online, 6. Februar 2010.
2. Ikonen der Hippie-Ära, stern.de, 1. März 2008
3. Die Zwillinge der Revolte, bild.de, 18. Juli 2010
4. "Wir wollten einfach intensiv leben", tagesspiegel.de, 28. April 2010
5. Wilde Zwillinge und ihre Nacht mit Bob Dylan, welt.de, 20. Februar 2008
6. Im Harem ist die Hölle los, tagesspiegel.de, 30. März 2003
7. Die Zwillinge, oder: Vom Versuch, Geist und Geld zu küssen - perlentaucher.de
8. Rainer Moritz: Offenbarung am Strand – Götterlieblinge erinnern sich. In: „Neue Zürcher Zeitung“ vom 9. September 2008.
9. Matthias Matussek. "Zweimal Exzess, bitte!". spiegel.de. 2008年3月10日閲覧。
10. Matthias Matussek. "Logbuch einer Abenteuerreise ins Ungewisse". welt.de. 2014年3月5日閲覧。

外部リンク

• ジゼラ・ゲティの著作およびジゼラ・ゲティを主題とする文献 - ドイツ国立図書館の蔵書目録（ドイツ語）より。
• ジゼラ・ゲティ - IMDb（英語）
• 略歴と寸評 - perlentaucher.de
• Interview mit den Zwillingsschwestern Winkelmann und Getty aus 2008. In Die Welt online vom 20. Februar 2008.
• Interview mit den Zwillingsschwestern Winkelmann und Getty aus 2010. In: Die Welt online vom 6. Februar 2010.