シンギュラリティ (ゲーム)
『シンギュラリティ』 (SINGULARITY) は、スクウェア・エニックスより2010年9月22日に発売された、PlayStation 3およびXbox 360対応のゲームソフトである。ジャンルはFPS、またサバイバルホラー。作品の開発は、北米のゲームデベロッパであるActivision傘下のRaven Softwareで、海外ではPC版も発売されている。 あらすじ
舞台はロシア、カムチャツカ半島近くの架空の島、カトルガ12と呼ばれる島である。この島では過去にE99と呼ばれる未知のエネルギー物質が発掘され、旧ソ連によって軍事利用を目的とした研究所があった場所だった。 2010年、アメリカの軍事偵察衛星がこの島の上空を通過した際、謎の放射線により通信障害が発生した。この島の近辺で起きた原子力施設の事故をロシアが隠蔽していると疑ったアメリカは、空軍の極秘偵察部隊を派遣した。米空軍の偵察部隊の一人、主人公ナサニエル・レンコ大尉の乗るヘリは、島の上空に到達した直後にEMPを受け、墜落してしまう。意識を取り戻したレンコが目にしたのは大破したヘリだった。島から脱出するため、レンコは同じく生き延びていたジェームズ・デブリン大尉との合流に向かう。しかし、その途中でレンコが目にしたのは数々の変死体、放棄され廃墟となった民間ドック、そしてスターリンの銅像だった。ドックを探索している途中、レンコは謎の光に巻き込まれる。次の瞬間、レンコの廻りは火に包まれていた。レンコは1955年へと時空転移してしまったのだ。 途中、足を怪我した男を背負い、共に脱出を試みるレンコ。その時、炎の中から一人の男が叫んだ。「レンコ、よせ!デミチェフを!」と。時空の歪み「特異点(シンギュラリティ)」による歴史の改変、タイムパラドックス、そしてレンコの壮絶な戦い。すべてがここから始まった。 システムタイム・マニピュレーション・デバイス(TMD)このゲームではTMDというデバイスが用いられる。TMDはE99エネルギーを使用して様々な時空操作能力を使用することができる。 時空操作は効果の強弱によって消耗するエネルギー量が異なる。
マルチプレイこのゲームでは、オンライン対戦が採用されており、兵士やクリーチャーになって、最大12人まで対戦することが可能である。 なお、マルチプレイのサーバーは日本専用のため、海外のプレイヤーとの対戦は不可。 登場人物
用語集
評価
MetacriticにおけるPC版/Xbox 360版シンギュラリティの点数は76点で[8][7]、PS3版の点数は77点だった[9]。GameRankingsでの評価はPS3版が79%で[10]、PC 版が78%[11]、Xbox 360版が77%だった[6]。このように、このゲームには好意的な評価が寄せられたにもかかわらず、アクティビジョンは売り上げが目標本数400,000を下回ったことについて落胆した[12]。 en:Destructoidは「『シンギュラリティ』は、今までのFPSの寄せ集めのようであるにもかかわらず、独特の個性を放っている。もし危険なおもちゃと馬鹿げたスーパーパワーの出てくるシューティングゲームでひと夏を思いっきり楽しみたいのなら、これをお勧めする。きっとこれより面白いものには出会えないだろう。これは今年一番のFPSだといっても過言ではない。」とこのゲームを絶賛している。[13] IGNはen:Destructoidほど熱狂的ではないものの「ガンアクションが堅実で印象に残るシーンもある」と評価しながらも、「正確な時間操作を求めることは機械的な操作に慣れたFPSプレイヤーにとって不自由なものである、という考えが欠如しているところが非常に惜しい」とした[14]。 このゲームに関する批判的なレビューの多くは、『Bioshock』といった他社作品との類似を指摘したものである[15]。 Heart Of Gamingのレオン・トーマスは、エンディング、武器の性能、パズルの難易度の高さ、楽しめるプレイ、倫理システムの出来の良さといった観点から、バイオショックよりもこのゲームの方を好むと書いている(なお、トーマスのレビューはBlistered Thumbsで閲覧可能)[16]。 脚注
外部リンク |