シグマ (レーザー傷検査装置)
シグマ株式会社(英: SIGMA CORPORATION)は、広島県呉市に本社を置く機械器具メーカー。 自動車部品製造を主事業とする[1]。別事業として、穴のあいた製品内面をレーザー光を用いて高速自動外観検査する機器、更に防犯関連装置を製造している[1]。傷検査装置国内シェア70%、世界シェア30%[1]。経済産業省グローバルニッチトップ企業100選。 沿革
1937年創業、創業地は呉市警固屋通り7丁目(現警固屋3丁目)で、呉海軍工廠へ部品を卸していた[3]。1947年マツダ指定工場となり、2次サプライヤーとして主に小物の精密部品を製造し、売上はマツダ関連に依存していた[3]。 1989年下中利孝が社長に就任すると、マツダ依存から脱却し独自製品を開発・提案する企業になることを目指した[4]。自動車部品に関する開発力を高めていった中で、防犯関連製品を開発し1996年セキュリティ事業部を立ち上げ販売を開始した[5]。またダイセル向けエアバック用インフレータ・イニシエーターの製造を始めるなど事業を広げていった[6]。マツダがバブル崩壊の影響で業績が落ち、マツダ関連からの受注が減少する中でシグマの売上は維持することができた[5]。 1998年頃、特許流通フェアで半導体レーザーを用いた傷検査装置を知る[7]。その出展者である産業技術総合研究所中国センターに円筒形状部品の外面傷検査に使えないか打診し、2000年から共同研究を始め予想以上の成果が出たことから、シリンダーボア内部の傷検査装置として共同開発を始めた[7][8]。産総研の組織改革の影響もあって一時は実用化開発自体が危ぶまれたがのちに開発は進み、2005年レーザー傷検査装置事業室を立ち上げ販売を開始するも、2008年リーマン・ショックによる不況で全く売れず更にシグマ本業の業績も大きく落ち込んだ[8][9]。営業周りをすると製品化した検査装置より小口径のものにも需要があることがわかり、更に研究開発を進めた[9]。2010年正式に「穴ライザー」(ANALYZER)シリーズとして商品化した[9]。これが自動車関連メーカー以外の様々な部品メーカーから注文を受けるようになり、シグマは穴内面の傷検査装置販売のニッチトップメーカーとなった[9][10]。 事務所
子会社脚注
参考資料
外部リンク |