1990年にオランダ北部の町・ベイレンでヘンリ・ザトラー (Vo、G)を中心に結成[1][2]。最初期のメンバーは、ザトラー、レンコ・フルスト (B)、アード・デ・ヴェアード (Ds)の3名。このラインナップで、1stデモテープ『Christhunt』を1991年にリリース。翌1992年にドイツのシャーク・レコードから1stアルバム『The Christhunt』をリリースしデビューした[1][2]。当時は、スウェディッシュ・デスメタルに影響を受けたデスメタルバンドであった[2]。尚、1stデモテープリリース後にフルストは脱退しており、オスカー・カレ (G)とマルコ・アレンズ (B)が加入している[注釈 1]。しかし、ザトラーと他のバンドメンバーの間の確執や、レコード会社とのトラブルによって、ザトラーは1993年にバンドを解散する[1][2]。バンド解散後、ザトラーはミニストリー・オヴ・テラー (Ministry of Terror)というスラッシュメタルバンドを結成し、1994年に1stアルバム『Fall Of Life』をリリースしてデビューしている[注釈 2][1]。このバンドには、ゴッド・ディスローンドの初代ベーシストのフルストがギタリストとして在籍していた。しかし、インペイルド・ナザリーンとのヨーロッパツアーの後、ザトラーはミニストリー・オヴ・テラーを脱退[注釈 3][1]。ゴッド・ディスローンドを再結成することになる[1]。
1996年に、ザトラーを中心に新しいメンバーでゴッド・ディスローンドを再結成[1][2]。再結成時のメンバーは、ザトラー、イェンス・ファン・デル・ファルク (G)、ルー・サンダース (Ds)の3名。少し遅れて、ビーフ (B)が加入した。アメリカ合衆国のメタル・ブレイド・レコーズと契約して、2ndアルバム『The Grand Grimoire』をリリース[1][2]。同アルバムリリース後には、カンニバル・コープスやモービッド・エンジェルといったデスメタルバンド、イモータルやマーダックといったブラックメタルバンドとのツアーを経験し、ヨーロッパ、アメリカ合衆国、そして日本でライヴツアーを行っている[1]。その後も、ヴァッケン・オープン・エア等に出演するなど活動を続け、1999年に3rdアルバム『Bloody Blasphemy』をリリース。同アルバムのプロモーションツアーを行っていたが、このツアーの疲れとインヒューム (Inhume)への復帰を望んだことからドラマーのサンダースが脱退[1][2]。この後、ドラマーは中々決まらず、2001年リリースの4thアルバム『Ravenous』は、当時ナイルで活動していたトニー・ラウリーノをサポートに迎えて作成された[1][2]。その後のツアーでは、当時ザ・クラウンで活動していたヤンネ・サーレンパーをサポートに迎えている[1][2]。2002年になって、新ドラマーのアリエン・ファン・ヴェーセンベーク (Ds)が加入[1][2]。2003年に5thアルバム『Into the Lungs of Hell』をリリース。2004年にファン・デル・ファルクとビーフが脱退し、イザーク・デラハイ (G)とヘンク・ジンガー (B)が加入[1]。この時期のことを、バンド自身はバンドの歴史の中で、最も困難な時期と表現しており、メンバーが長くバンド活動を共にする中で、各々の人生やバンドについて新たな視点を獲得・発展させていったことから、メンバーの交代劇が起こったとしている[1]。デラハイとジンガー加入前までにザトラーとヴェーセンベークの2名で次回作の楽曲制作は終わっており、2名の加入はレコーディング直前に行われた[1]。2004年に6thアルバム『The Lair of the White Worm』をリリース。同アルバムは、日本盤がメタル・ブレイド・レコーズ・ジャパンよりリリースされ、6枚目にして日本デビュー盤となった[2]。リリース後も多くのライヴツアーに参加し、ザ・ホーンテッドやボルト・スロワーとも共演している[1]。ボルト・スロワーとのツアー終了とともに7thアルバム『The Toxic Touch』の制作に着手[1]。2006年にリリースされた。リリース後は、ヴェイダーとのツアーを敢行するが、ザトラーの家族の問題により活動休止状態に陥った[1][2]。この間、ヴェーセンベークがエピカにセッション参加し、そのままゴッド・ディスローンドを脱退し2007年にエピカに正式加入した[2]。更にデラハイもヴェーセンベークの伝手でエピカにセッションを経て正式加入し、ゴッド・ディスローンドを脱退している[2]。2008年中頃にザトラーが復帰し、二人目のギタリストは不在のまま、元メンバーのルー・サンダース (Ds)が再加入して新アルバムが作成された。2009年に8thアルバム『Passiondale (Passchendaele)』をリリース。リリース後のツアーでは、初めて南アメリカを訪れている[1]。また、サンダースはアルバムリリース後に脱退してしまい、新たにミヒール・ファン・デル・プリフト (Ds)が加入。またこの頃は女性ギタリストのスーザン・ヘール (G)が在籍していたが、短期間でバンドを離れドイツ出身のギタリスト・ダニー・トゥンカー (G)が加入している。2010年に9thアルバム『Under the Sign of the Iron Cross』をリリース[1]。2011年からフューネラル・ツアーを行い、2012年2月のアメリカでのライヴを最後に解散した[1]。
2013年に、ゴッド・ディスローンドが所属していたメタル・ブレイド・レコーズ・ヨーロッパでマネージャーをしていたミヒャエル・トレンゲルトの葬儀が行われ、参列したザトラーは音楽業界の知人と再会する[1]。これが切っ掛けとなり、ザトラーはゴッド・ディスローンドを再々結成することを決意する[1]。2014年に、実際に再結成する。再結成時のメンバーは、ザトラー、イェロン・ポンパー (B)、プリフト (Ds)の3名。2015年にリードギタリストのマイク・ファーガソン (G)が加入。2017年に復活作となる10thアルバム『The World Ablaze』をリリース。2019年3月に、ヨーロッパツアーにマイク・ファーガソンが参加できないことが発表され、代わってデイヴ・メースター (Lead G)がツアーに参加することが発表された[3]。その後、12月に11thアルバム『Illuminati』のリリース予告の際、マイク・ファーガソンが正式に脱退しており、デイヴ・メースターが後任となっていることも併せて発表された[4]。2020年初頭に、プリフトが脱退し、2021年にフランク・スキルペロ (Ds)が加入した[5]。