コクーン (映画)
『コクーン』(Cocoon)は1985年のアメリカ合衆国のSFファンタジー映画。監督はロン・ハワード、出演はドン・アメチーとウィルフォード・ブリムリーなど。老人らの異星人との交流を描いている。第58回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した他、アートを演じたアメチーが助演男優賞を受賞している。1988年に続編の『コクーン2/遥かなる地球』が制作された。 ストーリーフロリダの老人ホームで余生を送るアートたち三人組の楽しみは、隣りの空き別荘に忍び込み、広い室内プールを無断借用することだった。しかし、その別荘は、ウォルターと名乗る男とその仲間たちに借りられてしまった。 別荘を借りたウォルターたちは、クルーザーの船長ジャックを雇い、フジツボに覆われた大きな球体を次々と海中から引き揚げ始めた。不審がる船長ジャックに、自分たちの正体を明かすウォルターたち。彼らはアンタレア星から来た平和的な宇宙人だったのだ。ウォルターたちの目的は、はるか昔に地球に飛来し、海中の球体(コクーン=繭)の中で眠っている仲間を連れ帰ることだった。 アートたち三人組の老人は、別荘に忍び込むスリルが忘れられず、住人の留守を狙ってプールに侵入した。プールにはウォルターたちが海中から引き揚げた繭が沈められていた。そのプールで泳いだ結果、若者のように生気が蘇るアートたち。ウォルターたちは侵入者に気付いたが、穏やかで知的な彼らは、アートたちや船長ジャックと親しく親交を結ぶのだった。 老人ホームの他の住人たちは、夜遊びするアートたちの活力をいぶかった。それが隣家のプールの効能だと知り、大挙してプールに押し掛ける老人たち。だが、老人たちを活性化させたのは、繭の中の星人を回復させるエネルギーだったのだ。星人たちは衰弱し、不死のはずが死者まで出てしまった。 繭の中の星人たちは、もはや宇宙の旅に耐えられない。ウォルターたちは苦渋の決断で繭を海中に戻し、自分たちを回収しに来る宇宙船を待つことになった。謝罪するアートにウォルターは、共にアンタレア星に向かい、地球とは異なる文明を学ぶことを提案した。全てを捨てて宇宙船に乗り込めば、不死の未来が待っているのだ。そして翌日、地球に残る者と旅立つ者の、別れの時がやって来た。 スタッフ
キャスト
※日本語吹替は上記の他、1986年に公開されたJAL機内上映版も存在する[2]。 解説
作品の評価Rotten Tomatoesによれば、26件の評論のうち77%にあたる20件が高く評価し、平均で10点満点中6.02点を得ている[3]。 Metacriticによれば、18件の評論のうち10件が高評価で8件が賛否混在、低評価はなく、平均で100点満点中65点を得ている[4]。 また、allcinemaは「この種の作品としては、老いと死をテーマにしながらもペシミスティックな造りになっていないのが珍しく、心地良いが、ラストシーンはあまりにも現実逃避的と言えるかもしれない。」としている[5]。 受賞歴第58回アカデミー賞において助演男優賞(ドン・アメチー)と視覚効果賞を受賞。 第13回サターン賞においてSF映画賞、監督賞、主演男優賞(ヒューム・クローニン)、主演女優賞(ジェシカ・タンディ)、助演女優賞(グウェン・ヴァードン)、脚本賞、音楽賞の7部門にノミネートされるが、いずれも受賞はならなかった。 パロディなど
出典
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