ゲパード
ゲパード(ハンガリー語: Gepárd)は、ハンガリーで開発された一連の遠距離狙撃銃[1]である。 ゲパード(Gepárd)とは「チーター」の意。 概要ゲパードシリーズは、最初のモデルであるM1がハンガリー軍研究所[1]によって1987年に設計され、MOMウォーターメジャリング・テクニック社が製造している。 1991年からはハンガリー軍でも制式対物ライフルとして採用されており、国連軍として派兵されている部隊などで使用されている[1]。 初期のモデルはワルシャワ条約機構軍の重機関銃用弾薬、12.7x108mm弾薬のみを使用していたが、ハンガリーの自由化後、銃身に改良を施すなどし、NATO軍で使用されている12.7x99mm弾を使用できる輸出型も開発された。その後、ハンガリー軍もNATOの一員として活動するようになると、輸出型同様にハンガリー軍に制式採用されたゲパードM1は全て12.7x99mm口径に変更された。 特徴元々、ゲパードM1は遠距離狙撃銃として開発されている[1]ため、優れた命中精度を誇る。 M1の作動方式はボルトアクション方式を採用しており、装弾数は1発のみとなっている。撃発メカニズムは独特であり、銃把部分に撃発メカニズムがまとめられており、先端には撃針が露出して取り付けられており、銃把がボルトハンドルを兼ねている。形状はシングルアクションの単発拳銃に近い[1]。弾薬の装填方法は、銃把を右方向に回転させて後方に引くことで撃発メカニズム部分を銃身から取り外し、その先端部分に弾薬を装着して機関部へ挿入する。最後は銃把を左方向に回して元に戻すことで完了する。排莢も同じ手順で行う。 ゲパードM2では手動ボルトアクションに代わりロングリコイル方式[2]の反動利用・セミオートマチックに変更され、以後M3、M4、M6、GM6にロングリコイル方式の機構が用いられている(M5はM1と構成は異なるが、同様のボルトアクション方式である)。 バリエーション使用目的ごとに使い分けるため、様々なバリエーションが開発されている。 M1A1/M1A2
M2M1と同じく、ハンガリー軍研究所で開発された対物ライフル。ただし、M1とは違い純粋な対物ライフルとして設計されていて、分隊に配備することを前提にしており、兵員が1人で容易に運用できるよう、ブルパップ方式を採用し、弾倉を銃把の横に配置することで全長をできる限り短くしている。 作動方式はセミオートマチックで、機関部側面に5発もしくは10発の箱型弾倉を装填する。また、銃口に大型のマズル・コンペンセイターの装着をしたり、重い銃身を使用するなどして、反動を軽減する工夫を施している。
M3M2を14.5x114mm口径に大型化したモデル。 M4M2を改良した遠距離狙撃銃。作動方式はロングリコイル方式で、セミオートマチックである。ブルパップ方式を変更し、機関部と弾倉が銃把の前にある通常の形式になった。遠距離でも十分な精度を維持するため、機関部を大型化し振動を軽減させ、弾丸の銃身内弾道を安定させている。また、銃床は折り畳み可能なものとなった。 使用弾薬は12.7x108mmで、M1と同じくハンガリー自由化後に12.7x99mmの使用が可能なモデルの開発を行った。
M5M2をボルトアクション方式の単発式に変更したモデル。
M6M4の使用弾薬を14.5x114mm弾とした口径拡大型。 GM6 Lynxゲパードシリーズの最新モデル。M2の改良型。ブルパップ方式を採用しており、作動はロングリコイル方式のセミオートマチック。銃身を手動で後退させて固定し、全長を短くした状態で携行でき、携行性を高めている。連射速度は高く、2秒で6連射ができるほど。 対物ライフルとしては小型軽量であり、立射姿勢で連射も可能なので、携行性と合わせると即応性は高い。
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小説
参考文献・参照元
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