グヤトーン
グヤトーン(英語: Guyatone)は、かつて東京サウンド株式会社が製造した電気・電子楽器、音楽関係機器のブランドである[1][2]。 略歴・概要創業者の松木三男(1915年 - 1992年)は、第二次世界大戦前の1934年(昭和9年)、日本国内では初のエレクトリック・ギター(エレキギター)製造に成功、とりわけ大戦後のハワイアン・ミュージックブームを支えた[2]、日本のエレクトリック・ギター製造のパイオニア的存在である[1]。1960年代に始まる「エレキブーム」、あるいはグループ・サウンズにおいても、グヤトーンは重要な位置づけをもつ[2]。「エレキブーム」の火付け役と呼ばれたテレビ番組『勝ち抜きエレキ合戦』(1965年 - 1966年)では、模範演奏を行なった井上宗孝とシャープ・ファイブのギター奏者、三根信宏(1945年 - )がグヤトーンを使用、三根が「グヤトーン・シャープファイブ・モデル」を設計したことでも知られる[3]。 エフェクターの開発を得意としており、数多くの種類のエフェクターを世に送り出した[1]。1990年代以降には、主に「世界最小・最軽量」マイクロエフェクツシリーズ他さまざまな種類のエフェクター開発に力を注いでおり、多くのミュージシャンから愛用されている。製造元の東京サウンド株式会社は、当初はグヤ電気楽器製作所、その後改称して、1976年(昭和51年)までは「株式会社グヤ」であった。 東京サウンドの資金繰りの悪化などによる倒産の為、2013年(平成25年)1月31日をもって業務を終了と発表、1956年(昭和31年)の設立から半世紀以上の歴史に幕を閉じた[1]。倒産時の社長は松木耕一(1949年 - )[1]。 東京サウンドの業務終了後、「グヤトーン」の商標はアメリカ合衆国の楽器店経営者でビザールギター愛好家としても知られるナザニエル・デモント(Nathaniel DeMont)が取得し、グヤトーンの元ビルダー・鳥居利彦の協力の下でイリノイ州オスウェゴにおいてエフェクター[4]やギターなどを製造している。ただし、製品の多くは海外向けに発売されており、日本で入手可能なのはエフェクターやギターピックなどに留まる。 「グヤトーン」の名前の由来は、創業者である松木三男の中学時代から呼ばれていた「グヤさん」というあだ名に由来している。工作道具を常に大切にしていたことから「道具屋さん」がやがて「グヤさん」に転化、それを自社ブランド名にしたという。 脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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