カール・クラウス (作家)カール・クラウス(Karl Kraus, 1874年4月28日 ボヘミア・ギッチン Gitschin(チェコ・イチーン Jičín) - 1936年6月12日 ウィーン)はオーストリアの作家・ジャーナリスト。モラヴィア出身のユダヤ人。ウィーン世紀末文化の代表者。 1899年、闘争的な評論雑誌「Die Fackel (火(「炬火」とも))」を創刊、編集を行う。同誌は1912年以降はクラウスの個人誌となり、彼が亡くなる1936年まで中断を挟みつつも刊行が続けられた。権力や社会、文化に対する辛辣な批判と笑いによって、当時のウィーンに大きなインパクトを与えたとされる。 風刺的な時代批判を含む詩・随筆などは、厭世観を示すともいわれる。1922年刊行の全5幕の戯曲『人類最後の日々』は、第一次世界大戦を当時の資料に基づいてドキュメンタリー風に再現したもので、現代政治・寓話劇の先駆的作品の一つとなった。本作にはハンス・アイスラーが曲を付けたが、あまりに長大なため完全な形で上演されたことはない。1933年にはナチスを批判する『第三のワルプルギスの夜』を完成したが、生前は極一部の発表に留まり、出版は死後の1952年となった。 執筆活動と共に公開朗読会を開き、その回数は700回に及んだ(ごく一部は録音されて今日に残されている)。 1936年2月、自転車にはねられたのが元で体調を崩し、通算700回目の朗読会を開いた後に心臓発作と脳障害で死去。ウィーン中央墓地に埋葬された。「火」は、事故直前に刊行された922号が最終号となった。 主な作品
日本語訳
関連文献
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