カリナン
カリナン (The Cullinan) は、1905年に南アフリカのカリナン鉱山で発見された史上最大のダイヤモンド原石。3106カラット(621.2 g)あり、鉱山の所有者サー・トーマス・カリナンの名前にちなんで命名された。 出自カリナンは、より大きな原石の一部であると考えられているが、その残りはいまだ発見されていない。 カリナンは南アフリカのトランスヴァール政府に売却され、そこから1907年11月9日、イギリス国王エドワード7世へ66歳の誕生日の贈り物として贈呈された。 カットエドワード7世はオランダ・アムステルダムにあるアッシャー社にカットを依頼し、9つの大きな石と96個の小さな石が切り出された。9つの石にはそれぞれカリナンIからIXの名が与えられ、すべてイギリス王室か王族個人が所有している。いくつかはロンドン塔で永久展示されている。 原石であるカリナンをカットするに当たっては、当時世界最高と呼ばれたダイヤ加工技師が呼ばれた。ダイヤモンドというのは、鉄より硬いその硬度で知られるが、内部に歪みがある場合は、ある一点をつけば容易に砕ける性質(へき開性)がある。ところがその一点というのは、当時は経験をつんだ技師にしかわかりえないものであった。どうにか、その一点を見つけ、カットしたまさにその時、技師は極度の緊張で失神してしまった。失神から立ち直った彼は、カットが成功したのを見てまた気絶したとの伝説があるが、イアン・バルフォー男爵の書いた"Famous Diamonds" (2000)でその事実は否定されている。実際はカットの後でシャンパンで成功を祝ったであろうとされる。 カリナンI - IX
出典
参考文献
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