カラカス・フトボル・クルブ(スペイン語: Caracas Fútbol Club)は、ベネズエラの首都カラカスを本拠地とするサッカークラブチーム。プリメーラ・ディビシオンでは史上最多の12度の優勝回数を誇る[2]。
歴史
1967年、ホセ・ベラスカーサやホルヘ・クベドゥなどのグループがヤマハFC(Yamaha FC)という名前で現在のカラカスFCとなるクラブを創立した。アマチュアチームとしてミランダ州のサッカー協会に登録し、当初は自由時間の有効活用する程度のクラブであったが、アマチュアリーグで成功を収め、1984年にはカラカス=ヤマハFCに名称を変更すると、セグンダ・ディビシオン(2部)への参加を認められた。
プロとしての初年度にリーグ戦を制し、プリメーラ・ディビシオン(1部)昇格の権利を得た。トップリーグ1年目は降格をなんとか回避し、1986年シーズンは降格の不安もなく、まずまずのシーズンを過ごした。RCTVがクラブの所有権を得てヤマハとの共同所有となり、現行のカラカスFCに改名した。
マヌエル・プラセンシア監督とルイス・メンドーサ監督の指揮下で1987年シーズンは過去最高の成績を残した。前後期終了後には上位8クラブによるセリエ・スダメリカーナに出場し、そこで上位2クラブに残ればコパ・リベルタドーレス予選出場権を獲得できたが、最終節でライバルのデポルティーボ・タチラに敗れ、惜しくも国際大会出場権を逃した。リーガ・ベネゾラーナは1988年にリーグ戦方式の改革が行われ、それまでの春秋制からヨーロッパの主要リーグと同じ秋春制に移行した。1988-89シーズンは順調な滑り出しを見せ、コパ・デ・ベネスエラでも勝ち上がったが、シーズン後半戦には出場停止者や負傷者が続出し、ほとんどチーム崩壊の状態に陥った。しかし、クラブの所有者であるギジェルモ・バレンティネルを中心としたCocodrilos Sports Organizationがクラブを救った。
1989-90シーズンはリーグ戦で4位となった。2年後の1991-92シーズンはプラセンシア監督の下でクラブ史上初のリーグ優勝を果たした。1993-94シーズンはペドロ・フェブレス監督の下で2度目のリーグ優勝を遂げ、不成功に終わった1994-95シーズンを経て、プラセンシア監督が復帰した1995-96シーズンには再びリーグ王者に返り咲いた。歴史的にコパ・デ・ベネスエラは不安定で魅力に乏しい大会であったが、1994年と1995年には同大会で2連覇を飾った。また、1995年にはコパ・リベルタドーレスで初めて決勝トーナメントに進出した。その後は4年連続で無冠に終わったが、カルロス・モレノ監督の下で5度目のリーグタイトルを獲得した。
1999年のコパ・メルコノルテでは準決勝に到達し、国際大会での最高成績を記録した。2000年には37歳のノエル・サンビセンテ監督が就任し、彼の下で2002-03シーズン、2003-04シーズン、2005-06シーズン、2006-07シーズン、2008-09シーズンと5度のリーグ優勝を果たした。2007年のコパ・リベルタドーレスではグループリーグを2位で突破したが、決勝トーナメント1回戦でブラジルのサントスFCに敗れた。2009年の同大会では過去最高のベスト8となった。2010年にはサンビセンテが退任してセフェリーノ・ベンコーモ監督が就任し、優勝決定戦(2試合制)でライバルのデポルティーボ・タチラを破って11度目のリーグ優勝を飾った。
ユニフォーム
クラブカラ―は赤と白と黒である。ホームユニフォームは、黒色のラインが入った赤色のシャツ、黒色のパンツ、黒色のソックスである。アウェーユニフォームは、赤色のラインが入った白色のシャツ、赤色のラインが入った白色のパンツ、白色のソックスである。サードユニフォームは、赤色のラインが入った黒色のシャツ、赤色のラインが入った黒色のパンツ、黒色のソックスである。
スタジアム
2006-07シーズン以来、通常のホームゲームはココドリロス・スポーツパークで開催する。ココドリロスは最大で3,500人を収容できるが、将来的には6,000人収容に、さらに遠い未来には15,000人収容に拡張する計画がある。フィールドには人工芝が張られている。多くの観客を期待できる国内リーグ戦や国際試合などは、エスタディオ・ブリヒド・イリアルテで開催する。ブリヒド・イリアルテは同じくカラカスに本拠地を置くデポルティーボ・イタリアも使用している。公式には12,000人収容と発表されているが、ライバルのデポルティーボ・タチラ戦やサンパウロFC戦などで20,000人の観客を集めたことがある。近年は30,000人収容のエスタディオ・オリンピコ・デ・ラUCVでも試合を開催する。コパ・リベルタドーレスの試合は優先してオリンピコ・デ・ラUCVを使用し、重要な国内リーグ戦も同様である。ココドリロスの拡張・再設計工事の関係で、2007-08シーズン以来、オリンピコ・デ・ラUCVは暫定的なホームグラウンドとして使用されている。
タイトル
国内タイトル
- 1991-92, 1993-94, 1994-95, 1996-97, 2000-01, 2002-03, 2003-04, 2005-06, 2006-07, 2008-09, 2009-10, 2019
- 1984
- 1988, 1994, 1995, 2000, 2009, 2013
過去の成績
シーズン
|
試合数
|
勝
|
分
|
敗
|
得点
|
失点
|
勝ち点
|
順位
|
1985 |
18 |
2 |
7 |
9 |
11 |
23 |
11 |
9位
|
1986 |
20 |
5 |
5 |
10 |
21 |
23 |
15 |
6位
|
1986-87 |
38 |
11 |
16 |
11 |
29 |
31 |
38 |
4位
|
1987-88 |
40 |
20 |
8 |
12 |
56 |
42 |
48 |
3位
|
1988-89 |
30 |
11 |
10 |
9 |
51 |
39 |
32 |
8位
|
1989-90 |
30 |
13 |
10 |
7 |
38 |
33 |
36 |
5位
|
1990-91 |
30 |
11 |
11 |
8 |
36 |
34 |
33 |
6位
|
1991-92 |
30 |
17 |
9 |
4 |
59 |
25 |
43 |
1位
|
1992-93 |
30 |
18 |
4 |
8 |
52 |
35 |
43 |
3位
|
1993-94 |
30 |
15 |
11 |
4 |
43 |
24 |
41 |
1位
|
1994-95 |
34 |
21 |
6 |
7 |
51 |
29 |
61 |
1位
|
1995-96 |
20 |
9 |
6 |
5 |
37 |
28 |
33 |
3位
|
1996-97 |
42 |
24 |
8 |
10 |
72 |
39 |
78 |
1位
|
1997-98 |
44 |
20 |
9 |
15 |
68 |
57 |
69 |
5位
|
1998-99 |
40 |
14 |
13 |
13 |
50 |
46 |
55 |
5位
|
1999-2000 |
50 |
21 |
18 |
11 |
84 |
60 |
81 |
4位
|
2000-01 |
18 |
10 |
5 |
3 |
34 |
15 |
35 |
1位
|
2001-02 |
36 |
13 |
11 |
12 |
67 |
41 |
50 |
5位
|
2002-03 |
36 |
16 |
13 |
7 |
55 |
32 |
61 |
1位
|
2003-04 |
36 |
23 |
9 |
4 |
70 |
25 |
78 |
1位
|
2004-05 |
36 |
18 |
11 |
7 |
51 |
33 |
65 |
2位
|
2005-06 |
38 |
18 |
10 |
10 |
61 |
40 |
64 |
1位
|
2006-07 |
38 |
19 |
15 |
4 |
53 |
28 |
72 |
1位
|
2007-08 |
36 |
20 |
15 |
1 |
66 |
30 |
75 |
2位
|
2008-09 |
36 |
21 |
8 |
7 |
67 |
36 |
71 |
1位
|
2009-10 |
36 |
23 |
7 |
6 |
71 |
31 |
76 |
1位
|
2010-11 |
34 |
23 |
4 |
7 |
56 |
27 |
73 |
3位
|
2011-12 |
34 |
19 |
7 |
8 |
50 |
33 |
64 |
2位
|
2012-13 |
34 |
19 |
11 |
4 |
48 |
25 |
68 |
3位
|
2013-14 |
34 |
16 |
14 |
4 |
55 |
33 |
62 |
4位
|
2014-15 |
34 |
21 |
7 |
6 |
56 |
27 |
70 |
3位
|
2015 |
19 |
7 |
10 |
2 |
23 |
10 |
31 |
7位
|
2016 |
38 |
15 |
16 |
7 |
59 |
34 |
61 |
4位
|
2017 |
34 |
15 |
8 |
11 |
48 |
39 |
53 |
7位
|
2018 |
34 |
17 |
7 |
10 |
44 |
32 |
58 |
2位
|
2019 |
37 |
18 |
12 |
7 |
56 |
30 |
26 |
1位
|
2020 |
14 |
9 |
3 |
2 |
25 |
9 |
30 |
4位
|
2021 |
35 |
19 |
10 |
6 |
70 |
33 |
67 |
2位
|
2022 |
36 |
11 |
14 |
11 |
32 |
36 |
36 |
11位
|
カップ戦
- 1993: グループステージ敗退
- 1995: ベスト16
- 1996: グループステージ敗退
- 1998: 予選敗退
- 2001: 予選敗退
- 2002: 予選敗退
- 2004: グループステージ敗退
- 2005: グループステージ敗退
- 2006: グループステージ敗退
- 2007: ベスト16
- 2008: グループステージ敗退
- 2009: ベスト8
- 2010: グループステージ敗退
- 2011: グループステージ敗退
- 2012: 1回戦敗退
- 2013: グループステージ敗退
- 2010: 2回戦敗退
- 1998: グループリーグ敗退
- 1999: ベスト4
- 1993: ベスト8
現所属メンバー
- 2022年3月6日現在
注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。
|
No.
|
Pos.
|
|
選手名
|
15
|
MF
|
|
アデ・オグンス
|
16
|
FW
|
|
サウール・グアリラパ
|
17
|
MF
|
|
カルロス・スアレス
|
18
|
FW
|
|
デニルソン・オバンド
|
19
|
FW
|
|
フェルナンド・アリステギエタ
|
21
|
MF
|
|
ビセンテ・ロドリゲス
|
22
|
MF
|
|
マヌエル・スルバラン
|
23
|
GK
|
|
ウィルベルト・エルナンデス
|
26
|
DF
|
|
マイケル・リバス
|
27
|
DF
|
|
フリオ・ダ・シルバ
|
28
|
FW
|
|
エンマヌエル・モレノ
|
29
|
DF
|
|
レネ・リバス
|
88
|
DF
|
|
ダニエル・リビージョ
|
|
歴代監督
歴代所属選手
GK
DF
MF
FW
脚注
外部リンク