カズングラ・フェリーの艀
カズングラ・フェリー (Kazungula Ferry)は、ザンビア とボツワナ の間を流れるザンベジ川 を運航する水運業者。70tの積載能力を持つ2隻の艀 で、ザンビア領カズングラ とボツワナ領カズングラ の間を運航している[ 1] 。
南部州 の州都リビングストン から西部州 のセシュケ を結ぶ道路(トランス=カプリビ・ハイウェイ にカティマ・ムリロ で接続し、ウォルビスベイ に至る)と、フランシスタウン とハボローネ を経由しボツワナを縦断して南アフリカ共和国 へ至る高速道路に接続している。同様にカサネ からジンバブエ のヴィクトリアフォールズ への道路にも接続する。すなわち、ザンビア、ボツワナにジンバブエを加えた3国の道路交通に寄与し、さらにコンゴ民主共和国 、ナミビア 、南アフリカ共和国の3国に間接的に影響をもたらしている[ 2] 。南アフリカ共和国からザンビアの銅鉱山地帯やルサカ へ向かう経路となっており、ジンバブエ経由よりも数百キロ短縮される。
2003年には、ザンビアのトラックが行きすぎた過積載により艀の一つを転覆させ、18人が犠牲となった。この事故により、ザンビア側でトラックの車両重量を計測するウェイブリッジ を欠いていたことが批判された[ 3] 。
この地域ではザンビア、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナの4国が接しているが、運用上は2つの三国国境 をザンビアとボツワナ間の約150mの国境線でつなぐ形式とする合意がされている。このため、乗客は他の2国にも入国することができる。河道が絶えず変化するため、この合意がなされる2000年より前は、4国の国境に対する法的地位は不明瞭なものであった[ 4] [ 5] 。この150m国境は、アフリカ開発基金 [ 6] 等で記載が確認されている。
2007年8月、ザンビアとボツワナの両国政府間でカズングラ橋 の建設が合意に達し、カズングラ・フェリーはこれによって代替される見通しとなった[ 7] 。この計画では、ジンバブエとナミビアの両国への入国は対象外となっている。
出典
^ Camerapix: "Spectrum Guide to Zambia." Camerapix International Publishing, Nairobi, 1996.
^ Terracarta/International Travel Maps, Vancouver Canada: "Zambia, 2nd edition", 2000.
^ “Stiffer law against overloading ready ”. タイムズ・オブ・ザンビア (2007年2月7日). 2007年9月27日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年3月1日 閲覧。
^ Brownlie, Ian; Ian R. Burns (1979). “Botswana-Zambia (Quadripoint issue)”. African Boundaries: A Legal and Diplomatic Encyclopaedia . ロンドン : C. Hurst & Co.. pp. 1098–1108. ISBN 0-903983-87-7 ; 要約 African tripoints: Botswana-Namibia-Zambia (Michael Donner / Jesper Nielsen)
^ Akweenda, S. (1997-04-23). “VI: Quadripoint Theory”. International Law and the Protection of Namibia's Territorial Integrity . オランダ : Martinus Nijhoff. pp. 201–3. ISBN 90-411-0412-7
^
Darwa, P. Opoku (2011). Kazungula Bridge Project . アフリカ開発基金 . p. Appendix IV. http://www.afdb.org/fileadmin/uploads/afdb/Documents/Project-and-Operations/Multinational%20(Zambia-Bostwana)%20-%20AR%20-%20Kazungula%20Bridge%20Project.pdf 2012年5月4日 閲覧。
^ “Zambia and Botswana reach Kazungula bridge deal ”. Palapye News blog (2007年8月3日). 2007年11月12日 閲覧。