オメガハートロック(英:Omega Heart Rock、2011年2月15日 - 2018年4月30日)は[1]、日本の競走馬、繁殖牝馬。主な勝ち鞍は2014年のフェアリーステークス(GIII)。
馬名の由来は、冠名に「強い心」[3]。
経歴
デビュー前
1995年の新潟大賞典、新潟記念(ともにGIII)を勝利したアイリッシュダンスの6番仔として生まれたオメガアイランドは[4]、競走馬として4戦未勝利という成績で、繁殖牝馬となる。初年度から初仔となる牝馬(父:フジキセキ)を出産する[5]。その後も生産を続け、3年目に誕生したアグネスタキオン産駒オメガハートランドは、後に2012年のフラワーカップ(GIII)を勝利する[6]。5年目には初めてネオユニヴァースを種付け。2011年2月15日、社台ファームにて牝馬(後のオメガハートロック)が誕生する。
育成調教を行った社台ファームの担当者によると、姉(オメガハートランド)と比べて、幼少期から体が安定しており、調教を進めやすかったという[7]。母、姉と同じ原禮子が所有し、美浦トレーニングセンターの堀宣行厩舎に入厩する。
競走馬時代
2013年11月3日、東京競馬場の新馬戦(芝1600メートル)に単勝オッズ2.8倍の1番人気の支持を受けてデビュー。戸崎圭太に導かれ、後方に4分の3馬身差をつけて勝利。新馬戦勝利を果たした[8]。
3歳となった初戦は、2014年1月13日のフェアリーステークス(GIII)を選択。単勝オッズ4.4倍の1番人気に推されて重賞初出走となった[9]。スローペースの中、中団待機から最後の直線に入り、馬場の外目から追い込んだ[10]。逃げ粘るリラヴァティをゴール寸前でかわして、クビ差先着し勝利。連勝で重賞初制覇となった[11]。戸崎は、「改めて素質の高さを感じたし、もう少し距離が延びても大丈夫だと思います」と評価した[12]。続いて、春のクラシック競走初戦の桜花賞を見送り、優駿牝馬(オークス)のトライアル競走であるフローラステークス(GII)の出走を予定していた[13]。しかし、両橈側手根骨々折を発症し、半年の休養を余儀なくされたため、春は全休となった[13]。
復帰は3歳牝馬の三冠競走の最終戦である秋華賞(GI)で、フランシス・ベリーに乗り替わって出走。単勝11番人気という評価でGI初出走を果たし[14]、11着に敗れた。その後、エリザベス女王杯(GI)で古馬と初顔合わせとなり[15]、ブービー賞17着となる。その後、古馬となり福島牝馬ステークス(GIII)では最下位の16着となるなど、賞金を加算できないことから、1600万円以下に降級するものの2桁着順が目立った。2016年2月12日付でJRAの競走馬登録を抹消し、引退。生まれ故郷である北海道千歳市の社台ファームで繁殖牝馬となる[16]。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[17]。
競走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離(馬場) |
頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 |
タイム (上がり3F) |
着差 |
騎手 |
斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) |
馬体重 [kg]
|
2013.11.03
|
東京
|
2歳新馬
|
|
芝1600m(良)
|
18
|
3
|
6
|
002.80(1人)
|
01着
|
01:36.0(33.9)
|
-0.1
|
0戸崎圭太
|
54
|
(ヴェルジョワーズ)
|
460
|
2014.01.13
|
中山
|
フェアリーS
|
GIII
|
芝1600m(良)
|
16
|
4
|
7
|
004.40(1人)
|
01着
|
01:36.3(35.4)
|
-0.0
|
0戸崎圭太
|
54
|
(ニシノアカツキ)
|
456
|
0000.10.19
|
京都
|
秋華賞
|
GI
|
芝2000m(良)
|
17
|
8
|
16
|
058.6(11人)
|
11着
|
01:58.8(35.2)
|
-1.8
|
0F.ベリー
|
55
|
ショウナンパンドラ
|
460
|
0000.11.16
|
京都
|
エリザベス女王杯
|
GI
|
芝2200m(良)
|
18
|
2
|
4
|
143.8(17人)
|
17着
|
02:14.1(34.4)
|
-1.8
|
0小牧太
|
54
|
ラキシス
|
452
|
2015.03.15
|
中山
|
中山牝馬S
|
GIII
|
芝1800m(良)
|
14
|
8
|
14
|
019.50(7人)
|
08着
|
01:48.3(35.6)
|
-0.8
|
0丸田恭介
|
53
|
バウンスシャッセ
|
464
|
0000.04.25
|
福島
|
福島牝馬S
|
GIII
|
芝1800m(良)
|
16
|
4
|
7
|
022.2(11人)
|
16着
|
01:47.6(36.2)
|
-1.6
|
0石橋脩
|
54
|
スイートサルサ
|
454
|
0000.08.29
|
札幌
|
WASJ第2戦
|
16下
|
芝2000m(良)
|
14
|
8
|
13
|
035.8(11人)
|
09着
|
02:01.6(37.1)
|
-1.1
|
0藤田弘治
|
56
|
ジャングルクルーズ
|
466
|
0000.12.06
|
中山
|
市川S
|
16下
|
芝1600m(良)
|
15
|
7
|
13
|
044.5(11人)
|
14着
|
01:34.9(34.6)
|
-1.1
|
0田辺裕信
|
55
|
ダイワリベラル
|
472
|
2016.02.06
|
東京
|
初音S
|
16下
|
芝1800m(良)
|
14
|
6
|
9
|
169.2(13人)
|
12着
|
01:47.6(34.4)
|
-1.8
|
0F.ベリー
|
55
|
シャルール
|
470
|
繁殖成績
競走馬登録を抹消し引退した後、北海道千歳市の社台ファームにて繁殖牝馬となった[16]。初年度はノヴェリストが交配され、2017年3月2日に初仔となる牡馬を出産した[18]。
2018年4月30日、死亡[19]。
血統表
脚注
注釈
出典
外部リンク