オオセ
オオセ Orectolobus japonicus(大瀬、英: Japanese wobbegong)は、テンジクザメ目オオセ科に属するサメ。キリノトブカなど地方名多数。全長1mの底生性のサメで、オオセ科では日本近海に分布する唯一の種[1]。 分布・生息域太平洋西部、南日本から朝鮮半島、フィリピン、東シナ海、東南アジアにかけて分布する。沿岸の水深200mまでの砂泥質の海底や岩礁、サンゴ礁などに生息する。 日本近海からはオオセ科3種が報告されていたが、後藤 (2008) によりクモハダオオセ O. maculatus およびカラクサオオセ O. ornatus の2種は存在しないことが明らかになった[1]。 形態全長100cm[2]。体型は上下に押しつぶされたような縦扁型。吻は平たく、丸い。口はほぼ頭部前面に幅広く開口する。口の辺縁には複数の皮弁が存在するが、オオセは皮弁数が7-10本であること、先端が二叉することが特徴であり同定のキーとなる。噴水孔は涙型で大きい。 体色は全体的に褐色のまだら模様で、薄褐色、濃褐色、灰色などの雲状斑が大小モザイク状に配列し、全身に小白色斑が散在する。背鰭2基は体後方に位置する。胸鰭はやや大きい。臀鰭は尾鰭のごく近くに付く。尾鰭は上葉が長く、欠刻がある。下葉はない。 生態詳しい生態や生息数に関してはよく分かっていない。体色の模様はカモフラージュであり、夜行性で海底や岩などに姿を隠している[3]。待ち伏せ捕食型で、底生の硬骨魚類や甲殻類、サメ、エイなどを狙う。 卵胎生[3]。21-23cmの子どもを最大20-27尾まで産む[4]。妊娠期間は約1年と推定される。 人との関わり日本では漁獲され食用になる。その他、中国、台湾、韓国、ベトナムなどでも漁獲される[4]。 近づくと咬まれる危険性がある。 参考文献
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