エンド・オブ・デイズ
『エンド・オブ・デイズ』(End of Days)は、1999年に公開されたアメリカ合衆国のホラーアクション映画。アーノルド・シュワルツェネッガー主演、ピーター・ハイアムズ監督。 日本版ポスターなどでのキャッチコピーは、「1000年紀《ミレニアム》最後の衝撃」。 ストーリー1979年のバチカンに「サタンの子を宿す運命を持った女が生まれる」という預言がもたらされる。その頃、ニューヨークでは1人の妊婦が奇妙な痣を持つ娘を出産していた。 20年後の1999年12月29日。かつて妻子を理不尽に失った経験から神への信仰を捨てて刑事を辞め、現在はニューヨークの民間警備会社に勤めているジェリコ・ケインは、株屋と呼ばれる男を護衛するチームの一員になる。株屋は屋上からスナイパーに狙撃されるが、直前に気付いたジェリコによって難を逃れる。ジェリコがスナイパーの男を地下鉄の線路内に追い詰めると、男は突然「ミレニアムは終わり、サタンが復活する」と叫んで銃を構えたため、ジェリコは足を撃って男を気絶させる。しかし、まもなく駆けつけた女刑事のマージによれば、男には舌がなかったという。 気になったジェリコは男の住処を突き止め、そこで彼が自ら切り取った舌と、若い女の写真を見つける。さらに、遅れて到着したマージから男が元神父のトマス・アキナスであることを聞き出したジェリコは、トマスの情報を得ようと彼の元所属先である教会へ向かうが、対応したコバック神父は信仰を捨てているジェリコに取り合わない。 12月30日。ジェリコが話を聞き出そうとトマスの入院先の病院へ向かったところ、彼は天井に括りつけられて死んでいた。トマスの体に刻まれた文字列から、写真の女がクリスティーン・ヨークであることが判明するが、彼女は自宅で謎の男たちに殺されそうになる。相棒のボビーと共にクリスティーンを救出したジェリコは、男が持っていた首飾りから彼らがバチカンの騎士であると気付く。 ジェリコがクリスティーンと共に事態を把握しようとしていたところ、ボビーの待機していた自動車を含む数台が爆発を起こし、クリスティーン宅も炎に包まれる。クリスティーンを逃がそうと考えたジェリコは、襲いかかってきた面々を返り討ちにして教会へ向かい、コバック神父に今度こそ事情を説明するように求める。コバック神父によれば、復活したサタンが人間に憑依し、12月31日の夜に奇妙な痣を持つクリスティーンと子供を作ることにより、現世を滅ぼそうとしているという。 ジェリコはコバック神父の話を信じず教会を去ろうとするが、クリスティーンは教会の庇護下に入ることを選ぶ。仕方なくジェリコが自宅に戻ると、中には株屋が待ち構えており、サタンとしての本性を表す。病室のトマスを襲撃したうえ、ボビーの車を爆破したのもクリスティーン宅を焼失させたのも、サタンの仕業だった。サタンはジェリコに彼の妻子が強盗たちに殺害された際の光景を再現してみせ、「何もしない神ではなく自分の味方になれば妻子を取り戻してやる」と唆す。しかし、ジェリコはサタンを拒絶して撃退すると、無事な姿で訪ねてきたボビーに車を教会へ寄越すよう頼む。 教会に戻ってきたジェリコが騎士たちに殺されそうなクリスティーンを助けたところ、その場にサタンが現れて騎士や神父たちを惨殺していく。教会の外には悪魔教の信者たちが迫っており、会社の車で駆けつけたボビーと共に逃げようとするが、サタンの手先と化していた彼はクリスティーンだけを乗せ、ドアをロックする。残されたジェリコは信者たちによる暴行を経て磔にされ、クリスティーンはサタンに連れ去られてしまう。 12月31日。ジェリコはサタンの手から逃れていたコバック神父に助けられるが、意識を取り戻すと時間は午後7時を迎えようとしていた。警備会社に向かったジェリコは満身創痍の体にありったけの武器や装備を纏うと、ボビーが乗ってきた車の位置を探り、地下で行われるサタン復活の儀式に潜入する[注 1]。儀式を妨害してクリスティーンを奪還した後、逃げ込んだ先の地下鉄の車両内ではサタンとの死闘になるが、なんとか撃退して逃走する。しかし、サタンは治癒が追いつかなくなった株屋の肉体から抜け出て、霊体状と化してジェリコたちの後を追う。 新年を迎えるまで10分を切った頃、ジェリコは街角の教会に逃げ込んでクリスティーンに隠れるよう告げ、銃を捨てて神に助力を乞う。そこに霊体状のサタンが現れ、隙を突いてジェリコに憑依し、彼の振りをして祭壇にクリスティーンを組み敷く。しかし、辛うじて自我を取り戻したジェリコはクリスティーンを逃がすと、倒れた天使像が掲げていた剣先に身を投げ出し、自らの胸を貫く。 新年を迎えると同時にサタンは地底へ引き戻され、ジェリコの目の前には愛する妻子が現れていた。妻子との再会に安らかな笑みを浮かべて息を引き取るジェリコを見届けたクリスティーンは、彼の手を取って心から感謝する。街では人々が2000年を迎えたことに沸き立っていた。 登場人物
キャスト
スタッフ
評価レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは102件のレビューで支持率は11%、平均点は3.80/10となった[3]。Metacriticでは33件のレビューを基に加重平均値が33/100となった[4]。 逸話メイベル役のミリアム・マーゴリーズは、本作でのアーノルド・シュワルツェネッガーを「これまで共演した俳優で最も嫌い」と断じ、2022年放送の番組にて挙げている[5]。その理由は、格闘戦の撮影中にわざと顔の前で放屁されたというものであった[5]。 脚注注釈出典
関連項目外部リンク |