エレンディルエレンディル(Elendil、第二紀3119年 - 3441年)は、J・R・R・トールキンの中つ国についての創作『指輪物語』、『シルマリルの物語』、『終わらざりし物語』において重要な役割を果たす架空の人物である。 彼は丈高きエレンディル、節士エレンディル、麗しのエレンディルとも呼ばれる。最後のアンドゥーニエの領主であり、息子はイシルドゥアとアナーリオンである。 概要エレンディルは第二紀3119年に、アンドゥーニエの領主であり、節士派の統率者であるアマンディルの子として、ヌーメノールで生まれた。エレンディルの名は、クウェンヤで「エルフの友」、または「星を愛する者」という意味である。 エレンディルと彼の子イシルドゥア、アナーリオン、さらに彼らの支持者はヌーメノールの滅亡に際して9隻の船に乗って東に航海し、アルノールとゴンドールを3320年に建国した。彼らはトル・エレッセアからエルフによってヌーメノールに贈られた見る石「パランティーア」、白の木「ニムロス」をヌーメノールから中つ国にもたらした。 彼が中つ国に上陸する際、クウェンヤで次のように宣言した。Et Eärello Endorenna utúlien. Sinome maruvan ar Hildinyar tenn' Ambar-metta[1] 彼の38代の世継ぎ、アラゴルンはゴンドールの戴冠の際に再びこれを宣言した。 エレンディルはアルノールにアンヌーミナスの都を創建して居を定めた。アナーリオンはアノーリエンにミナス・アノールを、イシルドゥアはイシリエンにミナス・イシルを創建し、大河アンドゥインの両岸にわたってゴンドールの都オスギリアスが築かれた。両王国の間には、連絡のためのパランティーアを保管する塔が築かれた。 まもなくサウロンは中つ国に戻り、ゴンドールと隣接するモルドールに要塞を築き、3428年にはゴンドールを攻撃してミナス・イシルを奪った。イシルドゥアはアナーリオンにゴンドールの防衛を任せて北方の父のもとへ逃れたが、3434年にエレンディルと、さらに最後の同盟を結んだエルフの上級王ギル=ガラドとともに軍勢を率いて南へ戻った。 彼らはダゴルラドの戦いでサウロンの軍勢を破り、モルドールの要塞バラド=ドゥーアを7年の間包囲した(この包囲の間にアナーリオンは戦死した)。 3441年、サウロンは一騎討ちのために要塞の外へ姿を現し、ギル=ガラド及びエレンディルと戦った。結果は相討ちであり、エレンディルの剣ナルシルは彼の体の下で折れた。イシルドゥアはナルシルの破片でサウロンの手から一つの指輪を切り取り、サウロンの霊魂は肉体から逃げ出してその後長い間もとのかたちをとることは無かった。 エレンディルは偉大な戦士、賢明な王、英雄的な風采としてドゥーネダインの間で知られていた。イシルドゥアは父のために隠された墓をハリフィリエンの烽火丘に建造した。 アラゴルンの鬨の声は「エレンディル」である。 エレンディルの旗印は、白の木の上に7つの星(9隻のヌーメノールから逃れた船のうち、パランティーアの石を運んでいた7隻を表している)、その上に銀の冠である。これはゴンドールの王の紋章となった。アラゴルンは、指輪戦争の末期そしてエレスサール王としてゴンドールの王位についた後、王妃アルウェンによって作られたエレンディルの旗印の複製を自身の旗印として使用した。 エレンディルの王家
脚注
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