エゾホトケドジョウ(蝦夷仏泥鰌、蝦夷仏鰌、学名:Lefua nikkonis)は、条鰭綱コイ目フクドジョウ科に属する魚の一種。
分布
日本固有種で、北海道と青森県に分布する[1]。最近シベリアでも見つかっているがこれはアイヌによる移入分布との説がある。また富山県黒部川水系にも生息が確認されており、人為的な移入が行われたとされる[2]
青森県の個体群は北海道からの外来種とされていたが、現在では形状及び遺伝子的な差から在来種とされている[3][4]。
特徴
全長は約7cm[5]。体色は黄褐色または青褐色で、不明瞭で小さな暗色点が散在[5]。口ひげは4対8本[5]。
池沼などの止水域や流れの緩やかな水路に生息する[1]。5-7月に産卵する。
保全状態評価
1999年の環境省レッドリストでは絶滅危惧II類であったが、2007年以降のレッドリストでは絶滅危惧IB類に指定されている。
脚注
- ^ a b 長津 惠、大林夏湖、程木義邦、小野有五、村野紀雄「絶滅危惧種エゾホトケドジョウLefua nikkonis(Jordan and Fowler)の分布と生息環境」『保全生態学研究』第12巻第1号、2007年、60-65頁、doi:10.18960/hozen.12.1_60。
- ^ 稲村修、北村永晴、荒木克昌「富山県黒部川水系からのエゾホトケドジョウの記録」『富山市科学文化センター研究報告』第22巻、1999年、147-148頁。
- ^ 大八木 昭「エゾホトケの青森県下北半島における分布と北海道産との形態比較」『青森自然誌研究』第18巻、2013年、61-67頁。
- ^ Akira, Ooyagi; Daniel F., Mokodongan; Javier, Montenegro; Ixchel F., Mandagi; Noriyuki Koizumi; Yoshiyasu Machida; Nobuyuki Inomata; Sergey V., Shedko et al. (2018). “Phylogeography of the eight-barbel loach Lefua nikkonis (Cypriniformes: Nemacheilidae): how important were straits in northern Japan as biogeographical barriers?”. Ichthyological research 65: 115-126. doi:10.1007/s10228-017-0597-0.
- ^ a b c “エゾホトケドジョウ”. 国土交通省北海道開発局. 2020年8月11日閲覧。
外部リンク