ウルフ・スタルク(スウェーデン語: Ulf Stark、1944年7月12日- 2017年6月13日)は、スウェーデンの児童文学作家で脚本家[1][2][3]。
児童書の挿絵は作家でもあるアンナ・ヘグルンド(英語版)、イラストレーターのマティ・レップ(英語版)と組んだ。自著に加え他者の文学作品の映像脚本を著した(ゴールデン・ビートル賞受賞作)。癌を患い、2017年6月13日に死去、72歳であった。2010年、ストックホルム大学#名誉博士号[4]。
略歴
| この節の 加筆が望まれています。 (2023年12月) |
1944年ストックホルム生まれ[5]のスタークは生まれ故郷スチュールビー(英語)をしばしば作品に描いてきた。中等学校の時、クラスメートであったピーター・カーマン(スウェーデン語版))に勧められて文章を書き始め、10代で文筆業に興味を抱くとはたちになる1964年、初めて詩集『人生の穴(スウェーデン語版)』を発表した。
幼年およびヤングアダルト向けの著作に加え、映像作品の脚本を著した。ヒット作に北欧合作の劇映画 Tsatsiki, morsan och polisen(英語)がある(1999年公開[注釈 1]、ゴールデン・ビートル賞)。
自著が映画化された作品は、『シロクマたちのダンス[7]』『おばかさんに乾杯[8]』、『キングの最高の日[7]』『夜行バスにのって[7]』のほか、『おじいちゃんの口笛[9]』(テレビ映画)など。
受賞歴
候補作
- 1995年 アウグスト賞 Min vän shejken i Stureby(#パーシーとアラビアの王子さま原作[10])
- 2004年 アウグスト賞 Min vän Percy, Buffalo Bill och jag(パーシーと気むずかし屋のカウボーイ原作[10])
作品
- アンナ・ヘグルンド 絵 ぼくはジャガーだ 石井登志子 訳(佑学社 1990)
- Höglund, Anna-Stina ぼくはジャガーだ 石井登志子 訳(ブッキング 2007)
- おばかさんに乾杯 石井登志子 訳(福武書店〈Best choice〉1992)
- おばかさんに乾杯 石井登志子 訳(小峰書店〈Y. A. books〉2003)
- ぼくの魔法の運動ぐつ オロフ・ランドストローム 絵、菱木晃子 訳(佑学社 1993.2)
- シロクマたちのダンス 菱木晃子 訳、堀川理万子 絵(佑学社 1994.3)(日本ライトハウス 1999[14])
- シロクマたちのダンス 菱木晃子 訳(偕成社 1996.6)
- おじいちゃんの口笛 菱木晃子 訳(ほるぷ出版 1995.2)[15]
- うそつきの天才 菱木晃子 訳、はたこうしろう 絵(小峰書店〈ショートストーリーズ〉1996.11)- 日本語版オリジナル本国で未発表の作品[16]、自伝的短編の原題は「スウェーデン語: lognernas mastare, Inget trams!」。
- 『シェークvs.バナナ-スプリット』収載 - 平成14年度(2002)より中学1年の国語の教科書に掲載[17]。
- おねえちゃんは天使 アンナ・ヘグルンド 絵、菱木晃子 訳(ほるぷ出版 1997.9)
- 青い馬と天使 いつもいっしょにいたいんだ アンナ・ヘグルンド 絵、菱木晃子 訳(ほるぷ出版 1997.12)
- 夜行バスにのって 遠藤美紀 訳(偕成社 1998.1)
- ちいさくなったパパ 菱木晃子 訳(小峰書店 1999.5)[18]
- ゴールデンハート マリアンネ・エンクヴィスト 絵、オスターグレン晴子 訳(偕成社〈本の森, 6〉 1999.5)
- 恋のダンスステップ 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店〈ショート・ストーリーズ〉 1999.10)
- 地獄の悪魔アスモデウス 菱木晃子 訳(あすなろ書房 2000.3)
- キングの最高の日 遠藤美紀 訳、江川智穂 絵(偕成社〈本の森, 8〉 2000.9)
- パパが宇宙をみせてくれた 菱木晃子 訳(BL出版 2000.10)
- 黒いバイオリン アンナ・ヘグルンド 絵、菱木晃子 訳(あすなろ書房 2001.7)
- ぼくたち、ロンリーハート・クラブ 菱木晃子 訳、堀川理万子 絵(小峰書店 2001.11)(日本ライトハウス2003[14])
- おにいちゃんは世界一 マティ・レップ 絵、菱木晃子 訳(徳間書店 2002.5)
- おにいちゃんといっしょ 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店〈どうわコレクション〉 2003.2)(日本ライトハウス2005[14])
- 二回目のキス 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店 2003.2)
- ガイコツになりたかったぼく 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店 2005.5)
- 聖ヨーランの伝説 菱木晃子 訳(あすなろ書房 2005.9)(日本ライトハウス 2007[14])
- ミラクル・ボーイ 菱木晃子 訳(ほるぷ出版 2008.6)
- トゥルビンとメルクリンの不思議な旅 菱木晃子 訳(小峰書店 2009.8)
- パパがあそんでくれた夜 菱木晃子 訳、長崎訓子 絵『おおきなポケット』通号 210、37-48頁(福音館書店 編 2009.09)
- おじいちゃんとの最後の旅 キティ・クローザー 絵、 菱木晃子 訳)(徳間書店〈BFC〉2020)
- シッカとマルガレータ : 戦争の国からきたきょうだい スティーナ・ヴィルセン え(Stina Wirsén)、きただい えりこ やく(子どもの未来社 2023)
パーシー・シリーズ
- パーシーの魔法の運動ぐつ 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店 1997.10)(日本ライトハウス1999[14])
- パーシーとアラビアの王子さま 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店 1997.11)(日本ライトハウス2002[14])
- パーシーと気むずかし屋のカウボーイ 菱木晃子 訳、はた こうしろう 絵(小峰書店 2009.7)
脚注
注釈
- ^ 『Tsatsiki, morsan och polisen』はエラ・レムハーゲン監督、スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・アイスランド合作[6][リンク切れ]。出演:サミュエル・ハウス、アレクサンドラ・ラパポート、ジェイコブ・エリクソン。アン・イングヴァール製作、ウルフ・スタルク脚本、制作会社:フェリシアフィルムAB、ヴェストAB映画、Per Holst Filmproduktion ApS。
- ^ 「エミール賞」はスモーランド・アカデミーが創設しアストリッド・リンドグレーンを顕彰する賞。当初はクロノベリラジオと共催(-2006年[12])、現アリストリッド・リンドグレン財団共催[13]。
- ^ スウェーデン学士院の「シュルストロム賞」は児童文学および青少年文学を対象とするスウェーデンの文学賞(2002年創設)。隔年に優れた作家を表彰する。2014年時点の賞金総額は10万スウェーデン・クローナ。基金は1999年にケルスティン・シュルストロムから受託した。
出典
関連項目
50音順
外部リンク