アンボプテリクス

アンボプテリクス
生息年代:
中生代ジュラ紀中期~後期, 163 Ma
アンボプテリクスの想像生態復元図
地質時代
ジュラ紀中期から後期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
: スカンソリオプテリクス科 Scansoriopterygidae
: アンボプテリクス属 Ambopteryx
学名
Ambopteryx
Wang et al, 2019

アンボプテリクス学名 Ambopteryx 「両方の翼」の意味)は、中期ジュラ紀から後期ジュラ紀オックスフォーディアン期約1億6300万年前の中国遼寧省に生息していたスカンソリオプテリクス科英語版恐竜[1]のような羽毛とコウモリのような飛膜をもっていたのが名前の由来になった。longibrachiumをカタカナ表記で表すとロンギブラキウム。アンボプテリクスはこのロンギブラキウムの一種のみ知られている。

命名

属名である「アンボプテリクス」は、ラテン語で「両方」を意味する"アンボ"と古代ギリシャ語で「翼」を意味する"プテリクス"に由来しており、この動物の膜状の翼と鳥のような体形にちなんでいる。種小名の「ロンギブラキウム」は、ラテン語で「長い」を意味する"ロンギ"と「上腕」を意味する"ブラキウム"に由来する。

概要

アンボプテリクスの骨格図

長い第3指と、前足から伸びた長い骨と体の間に飛膜があり、から木へ滑空していたと考えられている。推定全長は約0.32メートルで推定体重は約306グラムでとても小さく軽い恐竜[2]雑食で木の上に住み、昆虫種子植物などを食べて生活していたと考えられている。化石から羽毛と飛膜の痕跡と考えられる茶色の薄い膜や、の中から死ぬ前に食べたものの化石が見つかっている[1]。この発見によって、恐竜の中でも飛膜を使った飛行方法が進化していたことが分かった。

特徴

ヒトとの大きさの比較

後ろ足は、木に止まれるように進化しており、飛膜がもっていたことが特徴の恐竜である。モモンガムササビのように滑空飛行していたと考えられている。ほんとんどの恐竜は地上で生活していたがアンボプテリクスは違った。

分類

スカンソリオプテリクス科英語版の中ではに近い種と考えられている。

脚注

  1. ^ a b 小林快次『恐竜2最新研究』講談社講談社文庫〉、2020年2月18日
  2. ^ 真鍋真『恐竜』新版 Gakken学研文庫〉、2020年2月18日

関連項目