アリベルト・ライマン(Aribert Reimann、1936年3月4日 - 2024年3月13日)は、ドイツ・ベルリン出身の作曲家、ピアニスト(伴奏を含む)。オペラ『リア王』[1]はディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの提案で書かれ、フィッシャー=ディースカウがリア王を演じた。
経歴
ライマンは、ベルリン芸術大学でボリス・ブラッハーらの指導[2]のもと、作曲、対位法、ピアノを学んだ後、ベルリン・ドイツ・オペラのコレペティトールの職に就いた。1960年代後半頃、まずピアニストならびにフィッシャー=ディースカウの伴奏者として頭角をあらわした。1970年代初頭、ベルリン芸術アカデミーのメンバーになり、1983年から1998年にかけて母校で現代歌曲(リートクラス)の教授を務めた。
作曲家としてのライマンの評判は、シェイクスピアの『リア王』(Lear, 1978年)、フランツ・カフカの『城』(1991年)といった文学作品のオペラ化で増していった。その他にも、室内楽曲、管弦楽曲を作曲しているが、圧倒的に多いのが歌曲・オペラなど声楽作品である。受賞歴も多く、ドイツ連邦共和国大功労十字星章、ベルリン功労勲章といった勲章も授与されている。
近作では、クラリネット奏者兼作曲家のイェルク・ヴィトマン(ヤーク・ヴィトマン)に献呈された『クラリネットと管弦楽のためのカントゥス』が、2006年1月13日に、ケルンの西部ドイツ放送(WDR)大ホールにて初演された。ライマンも立ち会って、この作品はクロード・ドビュッシーのクラリネット作品にインスパイアされたものだと語った。
2024年3月13日にベルリンで死去[3]。88歳没[4]。
受賞歴
作品
舞台作品
管弦楽曲
- Variations for Orchestra 管弦楽のための変奏曲
- Nahe Ferne
- Cantus für Klarinette und Orchester クラリネットと管弦楽のためのカントゥス
- Sieben Fragmente für Orchester in memoriam Robert Schumann 管弦楽のための7つの断章、ロベルト・シューマンを追悼して(1998年)
声楽曲
- Zyklus nach Gedichten von Paul Celan für Bariton und Klavier パウル・ツェランの詩による連作歌曲、バリトンとピアノのための(1956年)
- Eingedunkelt für Alt-Solo(1992年)
- Fünf Lieder nach Gedichten von Paul Celan für Countertenor und Klavier パウル・ツェランの詩による5つの歌曲、カウンターテノールとピアノのための(2001年)
- Entsorgt für Bariton-Solo
参考文献
- Ulrich Tadday (Hrsg.): Musik-Konzepte 139. Aribert Reimann. Edition text + kritik, München 2008, ISBN 978-3-88377-917-1.
脚注
外部リンク