アジピン酸
アジピン酸(アジピンさん、adipic acid)は、ジカルボン酸の一種。IUPAC命名法ではヘキサン二酸 (hexanedioic acid) と表される無臭の無色結晶性粉末である。 性質水への溶解度は、15 ℃において 1.4 g/100 mL と小さく、エーテルにも難溶。アセトンには可溶であり、エタノールには易溶。加熱により分解して吉草酸などを生じる。酸解離定数は、pKa1 = 4.42, pKa2 = 5.42 である。 製法シクロヘキサンを酸化することによって得ることができる。古くより、シクロヘキサンをまずシクロヘキサノール、シクロヘキサノンとしてから、硝酸酸化でアジピン酸とする方法がとられてきた。アジポニトリルの加水分解でも得られる。 用途ヘキサメチレンジアミンと共に6,6-ナイロンの原料として工業的に重要とされる。 共に6,6-ナイロンの原料となるヘキサメチレンジアミンは、アジピン酸からアジポアミド、アジポニトリルを経由して得られる。また、オキソアルコールとのエステル化で得られるアジピン酸エステルは、可塑剤として用いられる。 アジピン酸あるいはそのエステルは,水素化して 1,6-ヘキサンジオールとなり,これは主としてポリエステルとポリウレタンに用いられる。 参考文献
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