アエロティタン (学名 :Aerotitan )は、アルゼンチン ・パタゴニア 北部・Neuquén盆地 のAllen累層 (後期白亜紀 :マーストリヒト期 )から知られる大型アズダルコ科 翼竜 の1属 [ 1] 。
発見と命名
模式種 Aerotitan sudamericanus は2012年にフェルナンド・ノバス (Fernando Novas ) 等によって記載・命名された。属名は、本種が空を飛ぶ大型動物だったことに因んだもので、古代ギリシャ語の ἀήρ , aer (風)と "Titan"(ティターン 、巨人)の組み合わせで「風の巨人」を意味する。種小名 はその出所が南アメリカ大陸 であることから来ている[ 1] 。
ホロタイプ MPCN-PV 0054 は、パタゴニアのバホ・デ・アリアガーダ (Bajo de Arriagada ) 近くの上部Allen累層 で発見された。元記載によるとこれは吻部の一部で、保存されていた部分の長さは264 mm である。この口先は縦に長く横に薄く、顎には歯が無かった。翼開長 は少なくとも5 m はあったと推測されている[ 1] 。
2021年の研究では、この標本は上顎ではなく下顎であると断定された[ 2]
分類
アエロティタンはアズダルコ科 に属すると考えられ、もしこれが正しければ、南アメリカで発見された初めての確実なアズダルコ科である[ 1] 。 Nicholas Longrich等によって2018年に発表された研究では、この属はタラッソドロメウス科に帰属させられアランカ (これもアズダルコ科とされる翼竜の一つ)の姉妹群とされたが、この分類はあまり支持を得ていない[ 3] 。彼らの分析によるクラドグラムを以下に示す:
一方で、Rodrigo Pêgas等による2021年の研究ではタラッソドロメウス類との相違点を指摘し、アズダルコ科に属するとの意見を支持した[ 2] 。
出典
^ a b c d Novas, F. E.; Kundrát, M.; Agnolín, F. L.; Ezcurra, M. D.; Ahlberg, P. E.; Iasi, M. P.; Arriagada, A.; Chafrat, P. (2012). “A New Large Pterosaur from the Late Cretaceous of Patagonia” . Journal of Vertebrate Paleontology 32 (6): 1447–1452. doi :10.1080/02724634.2012.703979 . JSTOR 23361061 . https://www.researchgate.net/publication/233844251 .
^ a b Pêgas, R.V.; Holgado, B.; Ortiz David, L.D.; Baiano, M.A.; Costa, F.R. (August 21, 2021). “On the pterosaur Aerotitan sudamericanus (Neuquén Basin, Upper Cretaceous of Argentina), with comments on azhdarchoid phylogeny and jaw anatomy” . Cretaceous Research 129 : Article 104998. doi :10.1016/j.cretres.2021.104998 . ISSN 0195-6671 . https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0195667121002469 .
^ Longrich, Nicholas R.; Martill, David M.; Andres, Brian (2018). “Late Maastrichtian pterosaurs from North Africa and mass extinction of Pterosauria at the Cretaceous-Paleogene boundary” . PLOS Biology 16 (3): e2001663. doi :10.1371/journal.pbio.2001663 . PMC 5849296 . PMID 29534059 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5849296/ .
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