はまます郷土資料館
はまます郷土資料館(はまますきょうどしりょうかん)は、北海道石狩市浜益区浜益に所在する博物館。 展示物は漁具や漁師の生活道具であり、案内係の解説では「稼働時間130年を越えるアメリカ製のカレンダー時計が一番の見もの」としている[1]。 建物は旧白鳥家番屋として石狩市指定文化財に選ばれているほか、水産庁の「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」にも名を連ねている[2]。 地理浜益漁港から国道231号を北上し、海から山へとカーブしていくあたりに、海沿いを走る細い分かれ道がある[1]。この道を400メートルほど進むと、資料館が建っている[1]。 建物の前には海が広がっており、愛冠(あいかっぷ)の岬を望むことができる[1][注 1]。ただ、海岸は消波ブロックで護岸されているため、ニシンの群来に沸いた往時とはかけ離れている[1]。 歴史資料館の建物は、かつてニシン建網漁場の番屋であった[3]。1856年(安政6年)、羽後国酒田出身の白鳥栄作が浜益村に来住して、ニシン漁を開始[3]。その後、栄作の甥にあたる白鳥浅吉が漁場の拡張を行い、あわせて手狭になった番屋を1899年(明治32年)に立て直したのが、この建物である[3]。浜益出身の小林棟梁が築造を手掛けた[3]。 最盛期の一帯には漁場施設が十数棟建ち並び、村随一と称されたが、1955年(昭和30年)以降のニシン漁の衰退に伴って番屋は放置され、崩壊寸前にまで至った[3]。 しかし、浜益村の開村百年記念事業の対象となった番屋は3年がかりで解体全面復元され、1971年(昭和46年)に浜益村郷土資料館として再生[3]。浜益村最初の指定文化財となった[3]。 そして浜益村が石狩市に合併されたのを機に、はまます郷土資料館と改称し、石狩市指定文化財と位置づけられた。 構造中央に入母屋の大きなソラマドが設けられており、玄関は起り屋根となっている[3]。 内部は通りニワ[注 2]を挟んで、右手が網元親方の住居、左手が漁夫たちの寝所である板敷きのダイドコロであり、典型的な番屋の造りをしている[3]。 脚注注釈出典参考文献
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