「お前が犯人だ」(おまえがはんにんだ、Thou Art the Man)は、エドガー・アラン・ポーの短編小説。
内容
C・オーギュスト・デュパンの登場する「モルグ街の殺人」、「盗まれた手紙」、「マリー・ロジェの謎」の三短編と、ノンシリーズの「黄金虫」および本作が、ポーが著した推理小説といわれる[誰によって?][1]。
題名について
Thou Art the Manという原題は、旧約聖書のサムエル記下12章1—14節において、預言者ナタンがダビデ王の不義を非難した台詞「汝、その人なり」に基づく。原題の意向をより忠実に反映した「なんじこそその人なり」という邦題も存在する[2]。旧約聖書に詳しい読者が多数とは言えない日本においては、直接的な表現に意訳した「お前が犯人だ」「犯人はお前だ」といった邦題が採用される場合が多い。
登場人物
- バルナバス・シャトルワージ - 被害者。ラトルボロの村に住む裕福な老紳士。行方不明になり、のちに死体が発見される。
- ベニーフェザー - 被害者の甥。事件の容疑者として身柄を当局に拘束される。遺産をめぐり被害者と揉めていた。
- チャールズ・グッドフェロー[3] - 被害者の隣人。探偵役を務める。「オールド・チャーリー」の愛称で親しまれている。
- わたし - 物語の語り手[4]。
作品のトリック
書誌情報
- 「ポー名作集」(中公文庫、2010年)
- 「モルグ街の殺人・黄金虫」(新潮文庫、2009年)
脚注
- ^ 倒叙の先駆的作品ともいえる「黒猫」と「告げ口心臓」も含める場合もある。[要出典]
- ^ 松村達雄訳 『世界文学全集 豪華版 第一集08』 河出書房新社刊
- ^ 姓は「いいやつ(good fellow)」の意味。[要説明]
- ^ デュパンもの三作品および「黄金虫」の語り手とは別人である。[要出典]
- ^ のちの「ノックスの十戒」では「アンフェア」(第七項に違反)とされる[要出典]トリックが使用されている。
|
---|
小説 | |
---|
詩 |
- アル・アーラーフ
- アナベル・リー
- 鐘
- 海の中の都市
- 征服者蛆虫
- 夢の中の夢
- エルドラド
- ユーラリー
- 幽霊宮殿
- ヘレンへ
- レノーア
- タマレーン
- 大鴉
- ウラリューム
|
---|
評論やエッセイ |
- メルツェルの将棋差し
- ウィサヒコンの朝
- ポリシャン
- 詩作の哲学
- ユリイカ 散文詩
- 詩の哲理
|
---|
関連カテゴリ | |
---|