『あねけん』は、高野ういの4コマ漫画である。一迅社発行の『まんがぱれっとLite』(創刊時は『まんが4コマKINGSぱれっとLite』)VOL.1よりVOL.38(最終号)まで連載。また、姉妹誌の『まんが4コマぱれっと』2011年8月号・9月号にも掲載された。
『ぱれっと』本誌で連載していた『あにけん』のスピンオフ作品であり、同作品の一部の登場人物は本作にも登場する。
ストーリー
大谷地満の姉・睦は、漫画家志望の同人作家。そんな彼女がひょんなことから4コマ漫画作家としてデビューし、単行本出版に至るまでを描く。
登場人物
『あにけん』と同様、登場人物の苗字は札幌市営地下鉄の駅名から、名前は数字を元に付けられている。
- 大谷地 睦(おおやち むつみ)
- 大谷地満の姉で漫画家志望の同人作家。
- 短気な性格であり、弟の満に手をあげることもしばしば。ゲームや特撮ものに熱中するなど、私生活は典型的なダメ人間。
- 満が書いていた姉の観察日記を睦が4コマ漫画として雑誌に投稿したところ、入選してしまう。
- それに目をつけた編集の福住さんの勧めでネームを作成し、無事コンペを通過。
- 二迅社の雑誌「まんがぱろっと」で連載をすることになった。
- ペンネームは「札幌むつみ」、作品名は「みちるレポート」。
- 大谷地 満(おおやち みつる)
- 睦の弟であり、アニ研部員2年生。姉には頭が上がらないが、オタクとしては似たもの姉弟。
- 彼がつけていた姉の観察日記が、睦の4コマ漫画のネタ。ある意味、睦の4コマ漫画の原作者といえる。
- 睦の漫画の進行を手伝うこともある。
- 大谷地 このみ(おおやち このみ)
- 満の妹でまだ小学生であるが、年の割には冷静でしっかり者。勉強も家の手伝いもする出来た妹である。
- 姉や兄とは違ってオタクではなく、ツッコミ役に回ることもしばしば。だが、姉思いの一面も見られる。
- 連載初期は顔が描かれていなかったが、第20話で初めて素顔が明かされた。
- 美園 千莎(みその ちさ)
- 睦と同じ時期に同じ雑誌で連載することになった作家。睦のことを激しくライバル視している。
- 他の人の前では猫を被っているが、睦を相手にしたときは黒いキャラ全開。
- だが、睦の漫画の才能は認めている模様であり、最近では良きライバルになりつつある。
- 3キロのステーキを完食するなど、見た目に反してフードファイターでもある。
- 福住 百子(ふくずみ ももこ)
- 睦と千莎の担当編集者。
- 一見するとしっかりした大人の女性だが、実はオタク。睦とも意気投合するほど。
- 〆切間近には睦の家を直接訪れ、プレッシャーを与えるなど、仕事には厳しい性格。
- 「あにけん」の白石双葉の従姉妹であることが示唆されている。
- なお、本編中では苗字しか明かされておらず、名前は単行本2巻の書き下ろし漫画で明らかになった。
- 澄川 千歳(すみかわ ちとせ)
- 「ぱろっと」の看板作家。ほのぼの系の作風を得意とする。
- 睦と千莎にアシスタントを依頼し、以来たびたび登場する。
- おっとりしているが、微妙に毒のある性格。
- 元町 透子(もとまち とうこ)
- 睦の(数少ない)友人であり、同人仲間。現在は社会人である。
- 実は千莎とは合コン仲間であり、睦・千莎・透子の3人で遊びに出かけることもたまにある。
書籍情報
- なお単行本3巻には、同作者がコミックPフラートにて連載していた4コマ漫画作品『しすコン』も収録されている。