TF-104G戦闘機 と共に飛行するボールズ8(1979年)
ボールズ8 (Balls 8)は、アメリカ航空宇宙局 (NASA)が保有したNB-52B試験支援機 である。およそ50年間、NASAによる様々なプロジェクトの為に飛行し、2004年に退役した[ 1] [ 2] 。X-15実験機 の母機として用いられ、X-15計画における106回目から199回目までのフライトにはボールズ8が使用された[ 3] 。
ボールズ8はボーイング社 にてアメリカ空軍 向けのRB-52B偵察機として製造され[ 2] 、1955年6月11日に初飛行を終えた。1959年6月8日、所属をNASAに移す。この際、X-15実験機を搭載する為にパームデール にあったノースアメリカン社 施設にて特別改修が施された。以前のNB-52A試験支援機と同様、右翼と機体の間にX-15を固定する為のパイロン が設けられ、X-15の尾翼を収める為に右翼後縁フラップに1.8m x 2.4mほどの切り欠きが設けられた。
1959年6月から1968年10月にかけて、ボールズ8はX-15計画における吊り下げ試験(captive-carry )および射出の為に合計159回のフライトを行った。1960年1月23日に行われたX-15計画における5回目のフライトでは最初の射出が行われたが、この際にもボールズ8が用いられた。以後、X-24実験機 、HiMAT無人実験機 、リフティングボディ 実験、X-43無人試験機 、初期のペガサス・ロケット 実験などを始めとする複数のプロジェクトに参加している。
2004年12月17日に退役が宣言された時、ボールズ8は当時運用中だったB-52の中で最も古く、またHモデルではない唯一の機体であった。一方、総飛行時間は運用中のB-52の中で最も短かかった。ボールズ8はエドワーズ空軍基地 の北ゲート近くに永久展示されている[ 2] 。
「ボールズ8」の愛称は、機体番号52-0008に由来する。アメリカ空軍の慣例で、複数のゼロが先行する機体番号については、しばしばゼロをボールと見立て「ボールズ」と呼ばれる。
関連項目
脚注
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座標 : 北緯34度59分34秒 西経117度53分00秒 / 北緯34.9929度 西経117.8834度 / 34.9929; -117.8834