前作「SEVENTH HEAVEN」以来約3ヶ月ぶりとなるL'Arc〜en〜Cielの2007年第2弾シングル。本作のレコーディングは、2007年初頭から同年6月開催のライヴツアー「Are you ready? 2007 またハートに火をつけろ!」の直前まで行われた、アルバム『KISS』の録音作業の期間中に行われている。また、本作は5ヶ月にわたる連続リリース(シングル・アルバム・DVD、合計6作品)の皮切りとなる作品としてリリースされている。
本作の表題曲「MY HEART DRAWS A DREAM」は、2007年5月16日からサッカーJリーグ横浜FCに在籍していた三浦知良が出演する富士重工業「スバル・レガシィ」のCMソングに使用されている[3]。なお、この曲は2007年6月8日に戸田市文化会館で行った公演を皮切りに開催したホールツアー「Are you ready? 2007 またハートに火をつけろ!」で先行披露されている。また、2007年7月28日に韓国・仁川広域市で開催された、韓国最大規模の野外ロック・フェスティバル「2007 INCHEON PENTAPORT ROCK FESTIVAL」にL'Arc〜en〜Cielがヘッドライナーとして出演した際も、当時未発表音源であった表題曲が披露されている。ちなみに、2014年5月29日に国立霞ヶ丘競技場陸上競技場(通称:旧国立競技場)で実施された、改築前最後の音楽イベント「SAYONARA 国立競技場FINAL WEEK JAPAN NIGHT」にL'Arc〜en〜Cielが大トリで出演した際には、hydeの「生まれ変わる未来に"夢"を乗せて[4]」というMCの後、旧国立競技場の歴史を締めくくるラストナンバーとしてこの曲が披露されている[4]。
表題曲「MY HEART DRAWS A DREAM」のミュージック・ビデオは、2005年5月に発表した「叙情詩」のミュージック・ビデオの脚本ならびにクリエイティブ&アートディレクションを担当した松岡公一がディレクターを務めた作品となっている。映像は、様々な国・地域に住む民族や動物を映したシーンとバンドの演奏シーンを中心に撮影されている。また、間奏の<夢を描くよ>というコーラス部分では、様々な人種の子どもとメンバー4人が歌唱する映像が挿入されている。
このミュージック・ビデオは、2009年2月25日に発表したクリップ集『CHRONICLE 4』に初収録されている。また、2019年12月11日には公式YouTubeアーティストチャンネルにおいて、YouTube Music Premium限定で映像の有料公開が開始されている。前述のYouTubeチャンネルでの有料公開開始から約2年5ヶ月後となる2022年5月6日からは、同サイトで映像の無料公開が開始されている。
流麗なギターのアルペジオが印象的な、豊かなスケール感とクラシカルな感触を兼ね備えたメロディアスな楽曲[11]。作曲者のken曰く、この曲は2005年に開催したライヴツアー「ASIALIVE 2005」以降のオフ期間中にアイデアが生まれたという[12]。この曲を書き始めたときのエピソードについて、kenは「曲が出来たのは、2年前の「ASIALIVE 2005」が終わって、ボーッとしてたとき。「AWAKE TOUR 2005」からの流れで、ギターを弾くのって楽しいなとか、音楽って気持ちいいなっていう思いがすごく盛り上がってきて。音楽っていうものが、また新鮮に聴こえ始めたんだよね。それで、ふとこの曲が浮かんできたときに、自分の中で凄く新鮮に感じられて、嬉しいなって思いながら作った[12]」「ギターも弾かず、ただ遊んでただけだったんですけど、本当にふとフレーズとアレンジが一緒に出てきて[5][6]」と語っている。
作詞者のhydeは、作詞作業を振り返り「元々はあのコーラスワーク(<夢を描くよ>の部分)をもっと大勢の人で歌うぐらいの勢いがあったんですね。だから、そういう大勢で歌う言葉は凄く厳選しないと難しいなぁと思って。最初、安直にわかりやすい言葉がいいのかな?と思ったんですよ、"I LOVE YOU"的な英語の言葉。オフコースの「I LOVE YOU」じゃないけど、みんなで叫ぶんだったらそういう愛についての言葉が凄く一般的だし合うだろうなぁと思って。そこから試行錯誤して行って…最初はその愛についての素朴な愛情表現、愛という形についての言葉を歌詞にしようと思ったんですけど、なんか響いてこなくて。(中略)クサいっていうわけでもないんですけど、入ってこなかったんです。で、一番最初に出てきた言葉が、サビに書いた<夢を描いてくよ>だったんですけど、それは凄くピタッてハマって、これ気持ちいいなぁと思って。そこからどんどん広げて行ったんです[20][23]」「自分でも凄く綺麗な歌詞ができたなぁと思う[20][21]」と述べている。また、この曲で綴った「夢」のイメージについて、hydeは「凄く曖昧で掴みどころがないんだけど、でもあるとないとじゃ大違い、みたいな感じ。なんだかんだ言って、誰もが持ってるものだと思う。凄く曖昧なものなのに、誰もがそれを持っていて―― 気づかない人もいるだろうけど―― それを願ってたり思ってたりするっていう。そのことが、凄くグッとくるなぁと思って。ここで描こうとした夢っていうのはそういうことです[20][24]」「昔の人は―― 今もそうかもしれないけど――(頭じゃなくて)ここ(心)で考えるものなんだと思ってましたよね。ここが熱くなるから[20][24]」と述べている。