第37軍(だいさんじゅうななぐん)は、大日本帝国陸軍の軍の一つ。
沿革
1942年4月にボルネオ守備軍が編制され、同月20日に南方軍の戦闘序列に編入、旧英領ボルネオ(現在マレーシアの構成州であるサラワク州、サバ州、連邦領ラブアンおよびブルネイ・ダルサラーム国)の守備を担当した。1944年(昭和19年)9月に名称を第37軍に変更し、引き続きボルネオ守備を担い終戦まで存続。1945年(昭和20年)秋以降に順次引き揚げ、任務完遂を果たした。
軍概要
ボルネオ守備軍
第37軍
- 通称号:灘
- 編成時期:1944年9月12日
- 最終位置:サボン(現・マレーシア連邦サバ州)
- 上級部隊:南方軍
歴代司令官
ボルネオ守備軍司令官
- 前田利為 予備役中将:1942年4月11日 - 9月5日
- 山脇正隆 予備役中将:1942年9月18日 - 1944年9月22日
第37軍司令官
- 山脇正隆 予備役大将:1944年9月22日 -
- 馬場正郎 中将:1944年12月26日 -
歴代参謀長
ボルネオ守備軍参謀長
- 馬奈木敬信 少将:1942年4月10日 - 1944年9月22日
第37軍参謀長
- 馬奈木敬信 少将:1944年9月22日 -
- 黒田茂 少将:1945年2月24日 -
最終司令部構成
- 司令官:馬場正郎中将
- 参謀長:黒田茂少将
- 高級参謀:高山彦一大佐
- 高級副官:江上惣兵衛中佐
- 経理部長:槌田一次主計大佐
最終所属部隊
- 独立混成第56旅団 (司令部:貫15890):明石泰二郎少将
- 独立歩兵第366大隊(貫15891):佐藤幸美少佐
- 独立歩兵第367大隊(貫15892):筒井与市大佐
- 独立歩兵第368大隊(貫15893):木村二郎少佐
- 独立歩兵第369大隊(貫15894):櫛山大平少佐
- 独立歩兵第370大隊(貫15895):須賀崎森之少佐
- 独立歩兵第371大隊(貫15896):奥山七朗大尉
- 独立混成第56旅団砲兵隊(貫15897:木下重喜少佐
- 独立混成第56旅団工兵隊(貫15898)
- 独立混成第56旅団工兵隊通信隊(貫15899)
- 独立混成第71旅団:山村兵衛少将
- 独立混成第25連隊(ゼッセルトン(現・コタキナバル。マレーシア連邦サバ州)):家村新七大佐
- 第37軍憲兵隊(ゼッセルトン):町田琢大佐
- 第4通信隊司令部
- 独立有線第124中隊
- 独立有線第125中隊
- 独立無線第119小隊(灘12980)
- 独立無線第120小隊(灘12981→威12981)1944年9月満州・林口にて臨時動員により電信第4連隊から抽出して編成。11月11日マニラ上陸後、同東方拠点で戦闘。1945年9月2日戦闘終結※比島方面部隊略歴(1961年厚生省援護局刊)
- 独立無線第121小隊(灘12982)
- 独立歩兵第432大隊:田村初雄少佐
- 独立歩兵第454大隊:山田光秋少佐
- 独立歩兵第455大隊:常井忠雄少佐
- 独立歩兵第553大隊:有谷辰蔵少佐
- 独立歩兵第554大隊
- 独立歩兵第774大隊:千葉晃彦大尉
- 独立機関銃第20大隊
- 独立機関銃第22大隊
- 独立野戦高射砲第64中隊
- 独立自動車第307中隊
- 独立自動車第332中隊
- 独立船舶工兵第1中隊
- 海上輸送第10大隊第3中隊
- 建築勤務第75中隊
- 第103野戦道路隊
- 第11野戦郵便隊
- 南方第11陸軍病院(ボーホート):阿部信一軍医中佐
- 第147兵站病院(ゼッセルトン):大江捷次郎軍医中佐
関連項目
参考文献
- 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
- 外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。